Shopifyのメタフィールド活用ガイド — 商品情報をリッチにする方法
「Shopifyの商品ページに、もっと細かい情報を載せたいのに項目が足りない」。ストア運営をしていると、こんな悩みにぶつかることがあります。
たとえば食品なら原材料やアレルギー情報、アパレルなら着丈や股下の寸法、コスメなら全成分表示。標準の商品説明欄にすべて書き込むと情報が埋もれてしまいますし、お客様にとっても読みにくい。
そこで活躍するのが メタフィールド(Metafields) です。
わたし自身、ECサイトの運営に携わるなかで「この情報、商品ページのここに出したいんだけどな」と思う場面が何度もありました。メタフィールドを使えば、Shopifyの標準項目にない情報を自由に追加して、テーマ上で好きな場所に表示できます。しかもノーコードで設定できるので、開発者でなくても扱える仕組みです。
この記事では、メタフィールドの基本から設定手順、具体的な活用事例まで、はじめての方にもわかりやすく解説していきます。
- メタフィールド(Metafields)
Shopifyの標準項目では持てないカスタム情報を追加するための機能です。商品・バリアント・コレクション・顧客・注文・ページ・ブログなど、さまざまなリソースに対して独自の入力欄を追加できます。詳しくは Shopify公式ヘルプ(メタフィールド) を参照してください。
メタフィールドでできること
メタフィールドを使うと、Shopifyの管理画面に「自分だけの入力項目」を追加できます。イメージとしては、Excelのシートに新しい列を足すような感覚です。
メタフィールドは「管理画面で入力 → テーマで表示」の2ステップで使えます。Online Store 2.0のテーマであれば、Liquidのコード編集をしなくても、テーマエディタ上の「動的ソース」から接続するだけで表示が可能です。
メタフィールドの仕組みを理解しよう
メタフィールドは3つの要素で構成されています。まずこの仕組みを理解しておくと、設定作業がグッとスムーズになります。
- 01
定義(Definition)
どんな情報を入れる箱を作るか。名前・データ型・説明文を決めます。たとえば「素材」という名前で「単一行テキスト」型の定義を作る、というイメージです。 - 02
値(Value)
定義した箱に実際のデータを入力します。商品ごとに管理画面から入力でき、「コットン100%」「ポリエステル65% / コットン35%」のように商品によって異なる値を設定します。 - 03
表示(Display)
入力した値をテーマ上のどこに表示するかを決めます。テーマエディタの「動的ソース」機能で、ノーコードで配置できます。
メタフィールド定義の作成手順
それでは、実際にメタフィールドを作成してみましょう。ここでは「商品」にメタフィールドを追加する手順を解説します。
- 1
管理画面の「設定」を開く
Shopify管理画面の左下にある「設定」をクリックします。 - 2
「カスタムデータ」を選択する
設定メニューのなかから「カスタムデータ」をクリックします。ここがメタフィールドの管理画面です。 - 3
「商品」を選択する
メタフィールドを追加したいリソースを選びます。商品以外にも、バリアント・コレクション・顧客・注文など複数のリソースに対応しています。 - 4
「定義を追加」をクリック
右上の「定義を追加」ボタンをクリックすると、新しいメタフィールドの定義画面が開きます。 - 5
名前とタイプを設定する
管理用の「名前」を入力し、「タイプを選択」からデータ型(テキスト・数値・日付・ファイルなど)を選びます。ネームスペースとキーは名前から自動生成されますが、手動で編集も可能です。 - 6
バリデーション(任意)を設定して保存
必要に応じて入力値の制限(最大文字数、最小値・最大値など)を設定し、「保存」をクリックすれば完了です。
出典:Shopify
2025年のアップデートにより、メタフィールドの管理画面は「設定 → カスタムデータ」に統合されました。以前の「設定 → メタフィールド」というメニュー名から変わっているので、古い記事を参考にしている方はご注意ください。詳しくは Shopify公式ヘルプ(カスタムデータの概要) をご確認ください。
メタフィールドのコンテンツタイプ一覧
メタフィールドの定義を作成するとき、もっとも重要なのが コンテンツタイプ(データ型) の選択です。用途に合ったタイプを選ぶことで、管理画面での入力がしやすくなり、テーマでの表示もスムーズになります。
出典:Shopify公式ヘルプ(メタフィールドのコンテンツタイプ)
主要なコンテンツタイプをカテゴリごとに整理します。
テキスト系
- 単一行テキスト — 素材名・ブランド名・型番など短いテキストに最適
- 複数行テキスト — ケア方法・使用上の注意など長めの説明文に使用
- リッチテキスト — 太字・リスト・リンクなどの書式付きテキストを入力可能
数値・計測系
- 整数 — 在庫ロット数・評価スコアなど小数点を含まない数値
- 小数 — 重量・寸法など小数点を含む数値
- 寸法・重量・容量 — 単位付きの計測値。テーマ側で自動フォーマットされる
参照・メディア系
- ファイル — 画像・PDF・動画などのファイルを紐付け
- URL — 外部リンクや関連ページのURLを設定
- 商品参照 — 関連商品やセット商品を紐付け
- カラー — カラーピッカーで色を正確に指定
- 日付 / 日時 — 発売日・賞味期限などの日付情報
- 真偽値(True/False) — 「ギフト対応可」「送料無料」などのフラグ
迷ったら 「単一行テキスト」 を選んでおけば、ほとんどのケースに対応できます。ただし、数値データには数値型を、ファイルにはファイル型を使うほうが、テーマ側での表示や絞り込みがスムーズになります。
テーマにメタフィールドを表示する方法
メタフィールドの定義を作成して値を入力したら、次はテーマ上に表示させましょう。Online Store 2.0テーマ(Dawn など)であれば、コード編集なしで設定できます。
- 1
テーマエディタを開く
管理画面の「オンラインストア → テーマ → カスタマイズ」をクリックして、テーマエディタを開きます。 - 2
商品ページのテンプレートを選択
上部のドロップダウンから「商品 → デフォルトの商品」テンプレートを選びます。 - 3
セクションまたはブロックを追加
メタフィールドを表示したい場所にテキストブロックやカスタムLiquidブロックを追加します。 - 4
動的ソースを接続する
テキストブロックの入力欄にある「動的ソースを接続」アイコン(データベースのようなアイコン)をクリックし、表示したいメタフィールドを選択します。 - 5
プレビューで確認して保存
実際の商品データがテンプレートに反映されるので、見た目を確認して「保存」をクリックします。
Online Store 2.0 以前 のレガシーテーマ(Debut、Brooklyn など)では、動的ソース機能が使えません。Liquidテンプレートのコードを直接編集して {{ product.metafields.custom.キー名 }} のように記述する必要があります。テーマの切り替えを検討している方は Shopify公式テーマストア から最新のテーマを確認してみてください。
業種別・メタフィールド活用事例
メタフィールドは、業種や商材によって活用の幅が大きく広がります。ここでは、代表的な業種別の活用パターンを紹介します。
食品・飲料
- 01
原材料表示
食品表示法に基づく原材料一覧を「複数行テキスト」で管理。商品ページに構造化して表示できる - 02
アレルギー情報
特定原材料(卵・乳・小麦など)の有無を「単一行テキスト」で管理し、目立つ位置に表示 - 03
賞味期限の目安
「日付」型で賞味期限の目安を設定。お客様に鮮度の安心感を提供 - 04
保存方法
「要冷蔵」「常温保存」などの保存方法を統一フォーマットで表示
アパレル・ファッション
- 01
仕上がり寸法
着丈・身幅・袖丈などを「寸法」型で管理。サイズ表として商品ページに一覧表示 - 02
素材構成
「コットン100%」「ポリエステル65% / レーヨン35%」など素材の組成を表示 - 03
お手入れ方法
洗濯表示やケア方法を「リッチテキスト」で記載 - 04
モデル着用情報
「身長170cm / Mサイズ着用」のような参考情報を追加
コスメ・美容
- 01
全成分表示
化粧品の全成分を「複数行テキスト」で管理し、商品ページ下部に表示 - 02
使用方法
「朝晩の洗顔後、適量を手に取り…」のような使い方をステップ形式で記載 - 03
容量・内容量
「30ml」「50g」など、「容量」型で正確に管理
メタフィールドとメタオブジェクトの違い
Shopifyには、メタフィールドと似た機能として メタオブジェクト(Metaobjects) があります。混同しやすいので、違いを整理しておきましょう。
どちらを使うか迷ったときのシンプルな判断基準は、「既存の商品やコレクションに情報を足したい → メタフィールド」「まったく新しい種類の情報を構造化したい → メタオブジェクト」です。詳しくは Shopify公式ヘルプ(カスタムデータのオプション) をご確認ください。
メタフィールドを効率的に管理するコツ
商品数が増えてくると、メタフィールドの入力・管理が煩雑になりがちです。効率的に運用するためのポイントをまとめます。
- 命名規則を統一する — 「material」「care_instructions」のように英語のスネークケースで統一すると、Liquid上での取り扱いが楽になる
- 説明文を必ず書く — 定義の「説明」欄に入力例や注意事項を記載しておくと、スタッフ間の入力ブレを防げる
- バリデーションを活用する — 最大文字数や必須入力の制限を設定して、データ品質を担保する
- CSVやアプリで一括管理する — 商品数が多い場合は Matrixify などのアプリを使ってCSVで一括インポート・エクスポートするのが効率的
- 不要な定義は削除する — 使わなくなったメタフィールド定義は定期的に整理。管理画面が煩雑になるのを防ぐ
メタフィールドの定義を削除すると、その定義に紐づく すべての商品の値も削除 されます。削除前に本当に不要かどうか、十分確認してから操作してください。
よくある質問
はい。メタフィールド機能はShopifyの全プラン(ベーシック・スタンダード・プレミアム・Shopify Plus)で追加費用なく利用できます。アプリのインストールも不要で、管理画面の標準機能として使えます。
Shopifyでは、1つのリソースあたり最大 250個 のメタフィールド定義を作成できます。通常の運用では十分な数です。
テーマに表示したメタフィールドの値は、通常のHTMLとしてレンダリングされるため、検索エンジンにインデックスされます。商品の詳細情報をメタフィールドで構造化して表示することで、商品ページの情報量が増え、SEOにプラスの効果が期待できます。
管理画面の商品一覧から「列」をカスタマイズすると、一覧表示にメタフィールドの列を追加できます。スプレッドシートのような画面で一括編集が可能です。大量の商品を扱う場合は、Matrixify などのアプリを使ったCSVインポートも検討してみてください。
まずはメタフィールドから始めるのがおすすめです。メタフィールドは「既存の商品に情報を足す」シンプルな機能なので、理解しやすく、すぐに実務で使えます。メタオブジェクトは、メタフィールドに慣れてから必要に応じて導入すれば大丈夫です。
まとめ — メタフィールドで「ちょうどいい」商品ページを作ろう
メタフィールドは、Shopifyの商品ページを「標準のまま」から「お客様が本当に知りたい情報が揃ったページ」に進化させるための機能です。
大切なのは、むやみに項目を増やすことではなく、 お客様の購入判断に必要な情報を、適切な場所に、わかりやすく表示すること です。まずは自分のストアで「あと1つ、ここに表示できたら便利なのに」と思う情報から試してみてください。
メタフィールドの基本を押さえたら、次のステップとしてLiquidでの表示カスタマイズや、メタオブジェクトを使った高度なデータ管理にも挑戦してみると、ストアの表現力がさらに広がります。


Shopify予約アプリ
まるっと予約
無料プランあり・日本語サポート
Shopifyストア構築もお任せください
「自分でShopifyを設定するのは不安」という方に、アプリ開発者本人がShopifyストア構築+まるっと予約の導入をまるごとサポートいたします。




