Shopify Winter '26 Editionの新機能まとめ — 150以上のアップデートを厳選解説

2026年1月、Shopifyが半年に一度の大型アップデート Winter '26 Edition を発表しました。コードネームは「RenAIssance」。名前の通り、AIをコマースの中心に据えた大規模なリニューアルです。
わたし自身、Shopifyストアの構築・運用に長く携わってきましたが、今回のEditionは過去最大級のインパクトだと感じています。150以上のアップデートの中から、特に日本のマーチャントに関係の深いものを厳選してお伝えします。
出典:Shopify Editions Winter '26 公式ページ
Sidekick(AI アシスタント)の大幅進化
- Shopify Sidekick
Shopify管理画面に統合されたAIアシスタント。自然言語でストア運営に関する指示や質問ができ、テーマ編集・Flow作成・データ分析などをサポートする。
今回のEditionで、Sidekickは「質問に答えるだけのチャットボット」から 「ストア運営を一緒に考えるパートナー」 へと進化しました。
- 1
テーマを自然言語で編集
テーマエディタ上で要素をクリックして「このボタンを丸くして」「フォントサイズを大きくして」と話しかけるだけで、コードを触らずにデザインを変更できます。
- 2
カスタムアプリをプロンプトで生成
「月次売上レポートを自動でSlackに送るアプリが欲しい」と伝えるだけで、管理画面用のカスタムアプリをSidekickが生成してくれます。
- 3
Sidekick Pulseで先回り提案
売上データや在庫状況を分析し、「この商品は来週在庫切れになりそうです」「このコレクションの転換率が下がっています」と能動的に改善提案を行います。
出典:Shopify公式ブログ - Winter '26 Edition Renaissance
特にテーマ編集との連携は画期的です。これまでLiquidの知識が必要だった細かいカスタマイズが、言葉だけで完結するようになりました。コーディングに不慣れなストアオーナーにとって、大きな追い風になるはずです。
Agentic Storefronts(エージェント型ストアフロント)
Agentic Storefrontsは、ChatGPT・Perplexity・Microsoft CopilotなどのAIプラットフォーム上で商品を直接販売できる新機能です。一度設定すれば、各AIプラットフォームへ個別に対応する必要はありません。
これからの時代、お客様が商品を探す場所はGoogleだけではありません。AIアシスタントに「おすすめのコーヒー豆を教えて」と聞いて、その場で購入する。そんな購買体験が現実になりつつあります。
Agentic Storefrontsを設定すると、以下のことが可能になります。
- AIチャット上で商品が正確に検索・表示される
- Shopify Checkoutを通じた安全な決済が会話内で完結
- ブランドボイスやFAQをKnowledge Base Appで一元管理
- メタフィールドと標準属性で商品情報をAIに正しく伝達
- アトリビューション・トラッキングで効果測定も可能
出典:Shopify公式 - Agentic Storefronts
SEO対策に加えて「AIO(AI Optimization)」という考え方が必要になってきた、というのがわたしの実感です。早めに設定しておいて損はありません。
チェックアウトの拡張性強化
Winter '26 Editionでは、チェックアウト周りの拡張性も大きく向上しています。
| アップデート内容 | 対象プラン | ポイント |
|---|---|---|
| サンキューページ・注文状況ページのカスタマイズ | 全プラン | Checkout Extensibilityで自由にデザイン変更が可能に |
| ネイティブA/Bテスト | Basic以上 | ヒーローバナーやレイアウトをコード不要でテスト |
| SimGym(リサーチプレビュー) | Plus | AIが模擬顧客となりストアの使い勝手を事前検証 |
| バリエーション上限拡張 | 全プラン | 1商品あたり最大2,048バリエーションに対応 |
SimGymは現在リサーチプレビュー段階です。本番環境での利用はまだできませんが、大規模なストアリニューアル前のテストツールとして非常に期待されています。
Shopify FunctionsがScriptsを完全置換
- Shopify Functions
Shopify Scriptsの後継となるカスタマイズ基盤。WebAssemblyで動作し、5ms以下の高速実行を実現。カート・チェックアウトのロジックをアプリとして配布・管理できる。
出典:Shopify公式ヘルプ - Transitioning from Scripts to Functions
ScriptsからFunctionsへの移行で何が変わるのか、整理しておきます。
| 比較項目 | Scripts(旧) | Functions(新) |
|---|---|---|
| 実行環境 | サンドボックス Ruby | WebAssembly |
| 実行速度 | 数十ms | 5ms以下 |
| 配布方法 | ストア内で直接編集 | アプリとしてインストール |
| コールドスタート | あり | なし |
| 利用プラン | Plus限定 | 全プラン対応 |
移行期間中はScriptsとFunctionsを同じストアで併用できます。まずは影響の小さいカスタマイズから段階的に移行するのがおすすめです。
在庫管理・配送のアップデート
日々のオペレーションに直結する在庫・配送周りも、地味ながら重要なアップデートが入っています。
これまで180日分しか保存されなかった在庫調整履歴が、無制限に保存されるようになりました。棚卸しや監査の際に過去データを遡れるのは、運営側にとって非常にありがたい改善です。
発送元が未確定の段階でも入荷処理を開始できるようになりました。サプライチェーンが複雑な場合や、輸送中の荷物を先に登録したいケースで役立ちます。
複数ロケーションから在庫を引き当てるフラッシュセールでも、オーバーセル(売り越し)を防ぐ安全機能が追加されました。
管理画面から直接配送ラベルを購入できるキャリアが拡大。Royal Mail(英国)、Australia Post(豪州)、DHL Express(カナダ)が新たに対応しました。
B2B・卸売の強化
法人向け販売を行っているストアにも注目のアップデートがあります。
- Shopify Collectiveが35カ国追加で利用可能に
- ACH決済(米国)でB2B顧客が銀行口座から直接支払い可能
- SidekickでB2B企業情報を自然言語で作成可能
- POS端末からサブスクリプションの作成・管理が可能に
出典:Shopify公式 - Winter '26 B2B Roundup
まとめ:今回のEditionで押さえるべき3つのポイント
- 1
AIがストア運営の中心に
Sidekickの進化とAgentic Storefrontsにより、AIは「便利なオマケ」から「ストア運営の基盤」へと変わりました。まずはSidekickを日常的に使い始めることをおすすめします。
- 2
Scripts廃止に向けた準備を
2026年6月30日の期限まで残り3か月を切っています。Scriptsを使っている方は、Functionsへの移行計画を今すぐ立てましょう。
- 3
在庫・配送の改善を活用する
在庫履歴の無制限化やフラッシュセール対応など、オペレーション効率を上げるアップデートが揃っています。日々の運営フローを見直すよいタイミングです。
Shopifyは半年ごとに進化のスピードを上げています。今回のWinter '26 Editionは、特にAI関連の機能が実用レベルに達した転換点だとわたしは感じています。
すべてのアップデートを一度に取り入れる必要はありません。自分のストアに関係のあるものから、ひとつずつ試してみてください。
出典:Shopify Editions Winter '26 公式ページ、Winter '26 Edition マーチャント向け解説、Winter '26 Edition 開発者向け解説


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