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Pepinby SHIN
Shopify2026-04-037分で読めます

Shopifyで越境EC(海外販売)を始める方法 — 設定・決済・配送まで解説

Shopifyで越境EC(海外販売)を始める方法 — 設定・決済・配送まで解説
越境ECのイメージ

「日本の商品を海外のお客様に届けたい」。そう思ったことはありませんか。

越境EC(クロスボーダーEC)は、いまや大企業だけのものではありません。個人事業主や小規模ストアでも、Shopifyを使えば驚くほど手軽に海外販売を始められる時代になりました。

6.72兆ドル
2034年の越境EC市場予測
世界の越境EC市場は急拡大を続けています
2.6兆円
中国→日本の越境EC購入額
2024年の経済産業省推計値です
130+
Shopify対応通貨数
世界中の通貨で自動価格変換が可能です

出典:経済産業省 電子商取引に関する市場調査

日本製品は海外で根強い人気があります。化粧品、食品、アニメグッズ、伝統工芸品。こうした商品を待ち望んでいる人が世界中にいます。そして Shopify には、越境ECを始めるための仕組みがすでに揃っています。

この記事では、Shopifyで越境ECを始めるための具体的な手順を、設定から決済・配送まで一気通貫で解説します。初めての海外販売でも迷わないように、ステップバイステップで進めていきましょう。

なぜ今、越境ECがチャンスなのか

まず、越境ECを取り巻く環境を整理しておきましょう。

出典:経済産業省 令和5年度 電子商取引に関する市場調査報告書

中国の消費者が日本のECサイトから購入した金額は 約2兆4,301億円(2023年推計)。アメリカからも 約1兆4,798億円 の購入があります。これらの数字は年々増加傾向にあり、日本の商品に対する海外需要は確実に伸びています。

越境ECが追い風を受けている理由はいくつかあります。

  1. 01

    円安の恩恵

    円安が続く環境では、海外の消費者にとって日本製品が「お得」に映ります。為替レートが購買意欲を後押ししてくれます。
  2. 02

    日本ブランドへの信頼

    Made in Japanの品質は世界的に高く評価されています。化粧品、家電、食品、文具など幅広いジャンルで需要があります。
  3. 03

    プラットフォームの進化

    Shopifyをはじめとするプラットフォームが越境EC機能を大幅に強化。かつては専門知識が必要だった多通貨・多言語対応が、管理画面から設定できるようになりました。
  4. 04

    物流インフラの整備

    DHL、FedEx、日本郵便のEMSなど、国際配送の選択肢が増え、コストも以前より下がっています。

つまり、始めるならいまが良いタイミングです。

Shopifyが越境ECに強い理由

越境ECのプラットフォームはいくつかありますが、Shopifyが特に強いのには明確な理由があります。

Shopify Markets
50以上の言語に対応
130以上の通貨に自動変換
100種類以上の決済方法
関税・税金の自動計算
アプリエコシステム
Shopify Markets

2021年にリリースされた、Shopifyの越境EC向け統合管理ツールです。言語・通貨・配送・税金など、これまでバラバラに管理していた越境ECの設定を、ひとつの管理画面から日本語で一元管理できます。ベーシックプラン以上で利用可能です。詳しくは Shopify公式ブログ を参照してください。

Shopify Marketsはベーシックプラン(月額33ドル)以上で無料利用できます。越境ECを本格的に展開するなら、高度なレポート機能も使える Shopifyプラン(月額92ドル) 以上がおすすめです。

Shopify Marketsの設定方法

ここからは実際の設定手順を解説していきます。Shopifyの管理画面から操作するだけなので、技術的な知識は不要です。

ステップ1:マーケットを追加する

  1. 1

    設定画面を開く

    Shopifyの管理画面から 設定 → マーケット に移動します。
  2. 2

    マーケットを追加

    「マーケットを追加」ボタンをクリックします。
  3. 3

    マーケット名と国を設定

    マーケット名(例:「北米」「アジア」)を入力し、対象となる国・地域を選択します。似た条件の国をまとめてひとつのマーケットにすると管理がしやすくなります。
  4. 4

    保存して有効化

    設定を保存し、マーケットを有効にします。有効にした瞬間から、対象国の訪問者にローカライズされた表示が適用されます。

Shopifyの管理画面

マーケットは複数作成できます。たとえば「北米」「ヨーロッパ」「アジア」のように地域別に分けると、地域ごとに異なる戦略を取りやすくなります。

ステップ2:マーケットの詳細を設定する

マーケットを追加したら、以下の項目をそれぞれ設定していきます。

  • 通貨:マーケットのローカル通貨を設定
  • 言語:対象言語を追加し、翻訳を設定
  • 送料:対象国への配送料を設定
  • 税金と関税:動的な関税・税金の表示を有効化
  • ドメイン:サブドメインまたはサブフォルダで国別URLを設定(任意)

多言語・多通貨対応のやり方

越境ECで売上を伸ばすうえで、言語と通貨の現地化は欠かせません。自分の言語で、自分の通貨で買い物できるかどうかは、購入率に直結します。

多言語対応

Shopify Marketsでは 最大20言語 まで対応できます。翻訳の方法は主に3つあります。

方法特徴おすすめの場面
Translate & Adapt(公式・無料)自動翻訳をベースに手動で調整可能。ストア全体を翻訳対象にできますまず最初に試したい方
Weglot / Langify高度な翻訳管理やSEO対応に強い。月額費用あり大規模な多言語展開
CSVインポートプロの翻訳者に依頼した翻訳を一括反映品質を最優先したいブランド

自動翻訳だけに頼るのは危険です。特に商品説明やブランドメッセージは、不自然な翻訳が信頼を損ねます。主力商品の説明文だけでも、ネイティブチェックを入れることを強くおすすめします。

多通貨対応

Shopifyペイメントを有効にしていれば、 130以上の通貨 で価格を自動表示できます。設定は以下の通りです。

  1. 1

    Shopifyペイメントを有効化

    設定 → 決済 から Shopifyペイメント を有効にします。すでに有効なら次へ進みましょう。
  2. 2

    マーケット通貨を確認

    設定 → マーケット から各マーケットを開き、通貨設定を確認します。自動で現地通貨が設定されていますが、変更も可能です。
  3. 3

    端数処理ルールを設定

    「$19.99」のような価格設定が現地で自然かどうかを確認し、端数処理のルールを調整します。

通貨換算には為替レートに基づく自動変換のほか、マーケットごとに固定価格を設定することもできます。利益率を確保したい商品は固定価格がおすすめです。

国際配送の設定

海外のお客様にとって、配送スピードと送料は購入を左右する大きな要因です。Shopifyでは、マーケットごとに配送料を柔軟に設定できます。

主な国際配送手段

配送サービス特徴配送日数
日本郵便(EMS)コストを抑えたい場合に。120以上の国・地域に対応アジア向け3〜7日
DHL Expressスピード重視。追跡も充実。コストは高め2〜5日でほぼ世界中
FedEx北米・ヨーロッパ向けに強い。法人契約で割引も2〜5日

配送料の設定手順

  1. 1

    配送エリアを作成

    設定 → 配送と配達 から、国際配送用の配送エリア(ゾーン)を作成します。「北米」「アジア」「ヨーロッパ」のようにまとめると管理しやすくなります。
  2. 2

    送料を設定

    各ゾーンに対して送料を追加します。固定料金(例:アジア向け2,000円)や、重量別・金額別の条件付き送料が設定できます。
  3. 3

    配送キャリアとの連携

    DHLやFedExと契約がある場合は、Shopify Shipping や配送アプリを使ってリアルタイムの送料計算を有効にできます。
国際配送のイメージ

「〇〇ドル以上で送料無料」のような施策は、越境ECでも客単価アップに効果的です。マーケットごとに閾値を変えて設定しましょう。

関税・税金の設定

越境ECで見落としがちなのが、関税と輸入税の扱いです。チェックアウト時に関税が不明だと、届いたときに予想外の追加請求が発生し、クレームや返品の原因になります。

HSコード(統計品目番号)

国際的に統一された商品分類コードです。このコードをもとに各国の関税率が決まります。Shopifyの商品登録画面で設定できます。詳しくは Shopify公式ヘルプ を参照してください。

関税を事前徴収する設定

  1. 1

    HSコードを登録

    管理画面の商品ページで、各商品にHSコードと原産国を設定します。
  2. 2

    関税徴収を有効化

    設定 → マーケット から対象マーケットを開き、「関税と輸入税」セクションで徴収を有効にします。
  3. 3

    表示方法を選択

    チェックアウト画面で関税を個別の明細として表示するか、商品価格に含めるかを選択します。透明性を重視するなら、個別表示がおすすめです。
メリット
チェックアウト時に関税を事前徴収すると、配送時の追加請求がなくなり、顧客体験が向上します
返品率やクレームの低減につながります
デメリット
商品ごとにHSコードを設定する手間がかかります
関税込みの価格が高く見えるため、購入のハードルが上がる可能性があります

関税の事前徴収を使うには、Shopifyペイメントが有効であることが条件です。また、HSコードの設定漏れがあると正確な計算ができないので、商品登録時に必ず設定しましょう。

Managed Markets(Global-e連携)という選択肢

より本格的に越境ECを展開したい場合は、 Managed Markets の利用も検討してみてください。これはShopifyが Global-e と連携して提供するサービスで、Global-eが「販売者の代理」(Merchant of Record)として機能します。

つまり、現地の法律や規制への対応をGlobal-eが代行してくれるため、ストアオーナーの負担が大幅に軽くなります。関税計算の精度も高く、大規模な越境展開を目指す場合には心強い選択肢です。詳しくは Shopify公式ヘルプ を確認してみてください。

海外向けの決済方法

海外のお客様が「使いたい決済方法がない」と感じた瞬間、カゴ落ちが発生します。主要な決済方法はきちんと押さえておきましょう。

Shopifyペイメント
PayPal
Apple Pay / Google Pay
Shop Pay

最低限、 Shopifyペイメント + PayPal の2つは必ず有効にしておきましょう。この組み合わせで、主要市場のほとんどをカバーできます。決済設定は 設定 → 決済 から行えます。詳しくは 決済方法の設定ガイド も参照してください。

成功のポイントとよくある失敗

最後に、越境ECで押さえておきたいポイントと、初心者が陥りがちな失敗パターンをまとめておきます。

成功のための5つのポイント

  1. 01

    小さく始めて、データで判断する

    最初からすべての国に対応しようとせず、1〜2か国に絞ってテスト販売しましょう。どの国から注文が来るか、どの商品が人気かをデータで把握してから拡大するのがおすすめです。
  2. 02

    翻訳の品質にこだわる

    自動翻訳は下訳として使い、主力商品の説明文はネイティブスピーカーにチェックしてもらいましょう。不自然な翻訳はブランドの信頼を損ねます。
  3. 03

    送料と関税を透明にする

    チェックアウト時に「思ったより高い」と感じさせないことが重要です。送料と関税を事前に明示して、サプライズコストをなくしましょう。
  4. 04

    現地のマーケティングチャネルを使う

    北米ならGoogle / Instagram広告、中国なら小紅書(RED)やWeChat、東南アジアならShopeeやLazadaとの連携など、ターゲット市場に合ったチャネルを選びましょう。
  5. 05

    カスタマーサポートの言語対応

    最低限、英語での問い合わせに対応できる体制を整えましょう。定型の返信テンプレートを用意しておくだけでも違います。

よくある失敗パターン

HSコードの設定を怠ると、チェックアウト時に関税が計算されず、配送時に受取人が追加の関税を請求されます。これは最もクレームにつながりやすい失敗です。商品登録時に必ずHSコードと原産国を設定し、関税の事前徴収を有効にしましょう。

自動翻訳をそのまま使った結果、商品説明が不自然になり、「怪しいサイト」と思われてしまうケースです。特にブランドストーリーや商品の魅力を伝える部分は、人の手による翻訳が不可欠です。

最安の配送方法だけを用意した結果、到着まで2〜3週間かかり、顧客の期待とずれてしまうパターンです。コストは上がっても、Express配送のオプションは必ず用意しておきましょう。

国によって輸入禁止品目や成分規制が異なります。特に食品、化粧品、サプリメントは各国の規制を事前に確認する必要があります。「日本で合法 = 海外でもOK」とは限りません。

一度にたくさんの国に販売しようとすると、カスタマーサポートや物流が追いつきません。まずは需要が見込める1〜2か国に集中し、ノウハウを蓄積してから拡大するのが堅実です。

まとめ

オンラインショッピングのイメージ

Shopifyの越境EC機能は、ここ数年で劇的に進化しました。Shopify Marketsを使えば、多言語・多通貨・関税・配送といった越境ECの複雑な設定を、ひとつの管理画面からまとめて行えます。

越境ECを始めるためのステップをおさらいしましょう。

  • Shopify Marketsでターゲット国のマーケットを作成する
  • 多言語・多通貨の設定を行う
  • 国際配送の送料とキャリアを設定する
  • HSコードを登録し、関税の事前徴収を有効にする
  • Shopifyペイメント + PayPalで決済環境を整える
  • まずは1〜2か国でテスト販売を開始する

大切なのは、完璧を目指して準備に時間をかけすぎないことです。Shopifyなら設定変更はいつでもできます。まずは小さく始めて、反応を見ながら改善していくのが、越境ECで成功する一番の近道です。

→ Shopifyの無料体験を始める

→ Shopifyの始め方ガイドを読む

→ 配送設定の詳しい解説はこちら

この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表。Shopifyアプリ「まるっと予シリーズ」開発者。Webエンジニアとして10年以上の経歴。
Shopifyアプリ開発・ストア構築 / webサービス開発 / メディア運営 / ストリーマーとしてマルチに活動。

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