Shopifyでサブスク(定期購入)を始める方法 — 回数券・月額会員に対応

「毎月の売上が読めない」「リピーターは来てくれるのに、来店ペースがバラバラ」
サロンやパーソナルジムを運営していると、こんな不安を感じることがあるかもしれません。技術には自信がある。お客様にも喜んでもらえている。でも、売上が安定しない。
そんなときに選択肢として浮かぶのが サブスク(定期購入) の仕組みです。月額会員、回数券、定期便。言い方はいろいろありますが、要は「継続的にお金を払ってもらえる仕組み」を作るということです。
この記事では、Shopifyでサブスクを導入する方法を、サロンやジムでの活用例をまじえながら解説します。
サブスクが注目される理由
サブスクリプション(定期購入)ビジネスは、ここ数年で急速に広がっています。音楽や動画だけでなく、食品、化粧品、そしてサービス業でも、月額課金の仕組みを取り入れる事業者が増えてきました。
出典:矢野経済研究所 サブスクリプションサービス市場に関する調査
この流れはスモールビジネスにも広がっていて、個人サロンやパーソナルジムが月額会員制を導入するケースも珍しくなくなりました。
なぜサブスクが注目されるのか。理由はシンプルです。
- 01
売上の「見通し」が立つ
月額会員が10人いれば、来月の最低売上がわかる。広告や仕入れの判断がしやすくなる。 - 02
リピーターが「仕組みで」定着する
意志の力ではなく、仕組みとして来店が続く。回数券を買った人は「使い切りたい」心理が働く。 - 03
客単価が上がりやすい
月額プランに追加メニューをオプションで提案しやすく、1人あたりの売上が自然と伸びる。
サブスクの3つの型を理解する
ひと口に「サブスク」といっても、ビジネスモデルによって形が違います。まずは3つの基本パターンを押さえておきましょう。
- 月額プラン(メンバーシップ型)
毎月定額を支払い、一定のサービスを受けられる形式。「月額1万円で月4回通い放題」「月額5,000円でメンテナンス施術1回付き」など。ジムや整体サロンで多いモデル。
- 回数券(プリペイド型)
まとめて複数回分を購入し、1回ずつ消化する形式。「5回券で22,000円(1回あたり4,400円)」のように、都度払いよりお得に設定するのが一般的。ネイルサロンやエステで人気。
- 定期便(リピート配送型)
商品を定期的に届ける形式。サロン専売のシャンプーやサプリメントを毎月届けるケースなど。サービス業でも物販と組み合わせることで取り入れられる。
どちらが正解というわけではありません。月額プランと回数券を両方用意して、お客様に選んでもらうのも有効な方法です。
Shopifyでサブスクを実現する方法
Shopifyには標準で「サブスクリプション」の仕組みが用意されています。ただし、標準機能だけでは設定画面がないため、 サブスクリプション対応アプリ をインストールする必要があります。
Shopifyのサブスクの仕組みについては、Shopify公式ヘルプ:サブスクリプションも参考にしてください。
おすすめアプリ:定期購買 by Huckleberry
日本のShopifyストア向けサブスクアプリとして、最も導入実績が多いのが 定期購買 by Huckleberry です。
- 日本語の管理画面・ストアフロントに完全対応
- 月額課金・回数制限付きプランに対応
- 初回割引・2回目以降の価格変更が可能
- マイページでお客様自身がプランの変更・スキップ・解約ができる
- Shopifyの決済(Shopify Payments)とスムーズに連携
- 無料プランあり(月額課金が発生するのは売上が出てから)
他にも Mikawaya Subscription や NoCode Subscription など、日本語対応のサブスクアプリはいくつかあります。機能や料金体系が異なるので、自分のビジネスに合ったものを比較してみてください。
設定の流れ(5ステップ)
- 1
サブスクアプリをインストールする
Shopifyアプリストアで「定期購買」を検索してインストール。初期設定ウィザードに従って基本情報を入力します。 - 2
サブスクプランを作成する
「月額メンバーシップ」「5回券」など、販売したいプランを設定。課金サイクル(毎月・毎週など)、回数制限、割引率を決めます。 - 3
商品にサブスクを紐づける
Shopifyの商品管理画面で、サブスク対象の商品(メニュー)を選び、作成したプランを紐づけます。1つの商品に「都度購入」と「定期購入」の両方を設定することも可能です。 - 4
商品ページにサブスク選択UIを表示する
テーマのカスタマイズ画面で、アプリブロックを商品ページに追加。お客様が「1回だけ購入」と「定期購入」を選べるUIが表示されます。 - 5
テスト注文で動作確認する
Shopifyのテストモードで実際に定期購入を試し、初回課金、マイページでの管理、次回課金のタイミングなどを確認します。

サロン・ジムでの具体的な活用例
「商品の定期配送ならわかるけど、サービス業でどう使うの?」という疑問があるかもしれません。ここでは、サロンやジムでの具体的な使い方を紹介します。
パーソナルジムの月額会員
具体的なプラン例:
| プラン名 | 月額料金 | 内容 |
|---|---|---|
| ライト会員 | 月額 9,800円 | 月4回のトレーニング |
| スタンダード会員 | 月額 19,800円 | 月8回 + 食事指導 |
| プレミアム会員 | 月額 29,800円 | 通い放題 + オンラインサポート |
ネイルサロンの回数券
「毎月ネイルを変える」お客様には、回数券がぴったりです。
| 回数券 | 料金 | 1回あたり |
|---|---|---|
| 3回券 | 19,800円 | 6,600円(通常7,500円) |
| 5回券 | 30,000円 | 6,000円(20%オフ) |
| 10回券 | 55,000円 | 5,500円(27%オフ) |
回数が多いほどお得になる設計にすることで、まとめ買いのインセンティブが働きます。
エステ・リラクゼーションの月額メンテナンス
「月1回のメンテナンス施術」を月額プランとして提供するパターンです。単価の高い本コースとは別に、メンテナンス専用の手頃なプランを用意することで、コース終了後の離脱を防ぎます。
サービス業のサブスクでは、 「サブスクで支払い → 予約して来店」 という2ステップの流れになります。支払いはShopifyのサブスクアプリで自動化し、予約は予約システムで管理する形がスムーズです。

予約システムとの組み合わせ方
サブスクと予約は、別々の仕組みです。でも、お客様の体験としてはつながっている必要があります。
「月額会員になったけど、予約はどこからするの?」となってしまうと、せっかくの仕組みが台無しです。
おすすめの運用フロー
- 初回
サブスク購入
お客様がShopifyストアで月額プランまたは回数券を購入。決済はサブスクアプリが自動処理。 - 購入直後
予約の案内
サンキューメール(またはサンキューページ)で予約ページへのリンクを案内。「ご予約はこちらから」と明確に導線を作る。 - 予約日
来店・施術
予約システム経由で来店。施術を提供。 - 施術後
次回予約の促進
施術後に「次の予約もお取りできますよ」と声かけ。予約ページのQRコードを渡す。 - 翌月以降
自動課金
サブスクアプリが自動で翌月分を課金。お客様はマイページから管理できる。
まるっと予約との連携
Shopifyの予約アプリ まるっと予約 を使っている場合、サブスクとの組み合わせは次のように運用できます。
- サブスク商品と予約商品を分けてShopifyに登録する
- サブスク購入後のサンキューページに予約ページへのリンクを設置
- 予約メニューの説明文に「月額会員限定メニュー」と記載して区別する
- Shopifyの顧客タグで「会員」を自動付与し、管理画面で把握する
現時点では、サブスクアプリと予約アプリが直接連携して「会員だけが予約できる」制御を自動化するのは難しい場合があります。運用ルールで対応しつつ、顧客タグなどを活用して管理するのが現実的です。
導入時の注意点
サブスクは導入すれば安泰というわけではありません。事前に押さえておきたいポイントがあります。
解約率(チャーンレート)への意識
- チャーンレート(解約率)とは?
一定期間内にサブスクを解約した顧客の割合。月間チャーンレートが5%なら、100人の会員のうち毎月5人が辞めていく計算。新規会員の獲得ペースがこれを下回ると、会員数は減少に転じる。
解約率を下げるために大切なのは、「使い続ける理由」を定期的に提供すること。月1回のメールで次回来店のメリットを伝えたり、会員限定の特典を用意したり、小さな工夫の積み重ねが効果を発揮します。
法的表示を忘れない
サブスク(定期購入)を販売する場合、特定商取引法の改正(2022年6月施行)により、以下の表示が義務づけられています。
- 契約期間・回数の明示
- 支払総額の表示
- 解約・退会の条件と方法の明記
- 次回課金日の通知
- 「最終確認画面」での契約内容の表示
これらの表示が不十分な場合、行政処分の対象になる可能性があります。Shopifyの「特定商取引法に基づく表記」ページに加え、サブスク商品ページにも契約条件をわかりやすく記載しておきましょう。詳しくは Shopify公式ヘルプ:サブスクリプションの法的要件 を確認してください。
料金設定のコツ
料金を決めるときに意識したいのは、「都度払いよりお得に見える」設計です。
- 01
都度払いの10〜20%オフを目安にする
割引率が小さすぎるとサブスクにする意味が薄く、大きすぎると利益を圧迫する。10〜20%オフがバランスの良いラインです。 - 02
松竹梅の3プランを用意する
選択肢が1つだと「やるかやらないか」の判断になる。3つあると「どれにしようか」に変わり、真ん中のプランが選ばれやすくなる(松竹梅の法則)。 - 03
初月割引で入り口のハードルを下げる
「初月50%オフ」や「初月無料」で試してもらい、価値を感じたら継続してもらう戦略。定期購買アプリなら初回割引の設定が可能です。
よくある質問
Shopifyのサブスクリプション機能は、有料プラン(ベーシック以上)で利用できます。サブスクアプリ自体は無料プランがあるものもありますが、Shopifyの決済機能が必要なため、Shopifyの有料プランへの加入が前提です。
サブスクアプリの機能で回数制限付きプランを設定できます。また、運用ベースでスプレッドシートやShopifyの注文メモで管理する方法もあります。規模が小さいうちは、シンプルな方法で十分です。
多くのサブスクアプリは、お客様自身がマイページから解約できる機能を提供しています。特定商取引法の観点からも、解約手続きは簡単にできるようにしておく必要があります。「解約しにくい設計」は法的リスクがあるだけでなく、ブランドの信頼を損ないます。
はい。たとえば「月額会員にサロン専売シャンプーを毎月届ける」「トレーニングジム会員にプロテインを定期配送する」など、サービスと物販を組み合わせたサブスクは相性が良いです。
現時点では、サブスクアプリと予約アプリが直接連携して「残り回数を自動消化」する仕組みは限られています。運用ルール(顧客タグの活用、手動での回数管理)で対応するのが一般的です。今後、アプリ間の連携が進む可能性はあります。
まとめ:小さく始めて、仕組みで育てる
サブスクの導入と聞くと大がかりに感じるかもしれませんが、やることはシンプルです。
- サブスクアプリをインストールする
- プランを作って商品に紐づける
- 既存のお客様に案内する
最初から完璧なプラン設計をする必要はありません。まずは1つのプランで小さく始めて、お客様の反応を見ながら調整していく。それがスモールビジネスに合ったサブスクの育て方です。
すでにShopifyで予約や物販をしているなら、サブスクは「もう一つの収入の柱」になり得ます。売上の波を穏やかにして、安心して施術や接客に集中できる環境を、仕組みの力で作ってみてください。

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