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Pepinby SHIN
Column2026-04-275分で読めます
コラムソロプレナー独立

Five Tactics I Stopped in My First Three Months as a Solopreneur

Five Tactics I Stopped in My First Three Months as a Solopreneur

「やってみて、合わなかったら、やめる」。

独立してから何度か口にしているうちに、ようやく腑に落ちた言葉です。3ヶ月前のわたしは、これがまったくできませんでした。独立した直後は「やる施策」ばかり増やして、「やめる施策」をひとつも持っていなかった気がします。

きょう書くのは、独立してからのこの3ヶ月で意識的にやめた5つの施策の話です。やめた瞬間は少し怖くて、でもやめたあとに時間と頭の中が静かになって、そこで初めて続けるべきものの輪郭が見えてきた。そんな体験のメモです。

独立して3ヶ月目のソロプレナーの記録なので、長期データの裏付けはありません。ただ、独立直後の短い期間でも、自分の事業の形に合わない施策はその場で振り落とせる。そう実感した3ヶ月でした。

3ヶ月でやめた、5つの施策

時系列でざっくり並べます。独立してから今日までの、わずか3ヶ月のあいだの話です。

  1. 独立直後

    ① X(Twitter)のDM新規開拓

    リプライからDMに誘導する、いわゆるリプ営業。返信率は体感1%以下で、商談はほぼゼロ。送る作業に集中力を使い切って、本業の手が止まる日が続きました。

  2. 独立1ヶ月目

    ② 1日1投稿の自分ノルマ

    SNSは継続が命、を真に受けて毎日投稿。3週間続けたところで質が落ちて、自分でも読み返したくない投稿が増えました。

  3. 独立1ヶ月目後半

    ③ 個人ブログ用のSEOツール課金

    独立前から契約していた月1万円超のキーワード分析ツール。独立後の固定費を見直すタイミングで、自分の事業規模では使いこなせないと気づき解約しました。

  4. 独立2ヶ月目

    ④ 2本のアプリの同時並行リリース

    固定費の重みからくる焦りで、まるっとシリーズの2本を同時に走らせて、両方の品質が下がる前兆。途中で片方を一時停止しました。

  5. 独立3ヶ月目

    ⑤ Notion 自作 KPI ダッシュボード

    売上・インストール数・問い合わせ数を Notion で手入力。数字を入れる作業そのものが目的化して、本業を圧迫しはじめた段階で手放しました。

並べるとシンプルですが、それぞれ「やめる」と決めるまでに時間がかかりました。一つひとつ、なぜ始めて、なぜやめたかを書き残しておきます。

1. SNS の DM 営業をやめた話

独立直後に「事業をやるならまず関係性から」と聞いて、素直にやってみたのがきっかけです。問題は、わたしのアカウントに商談の入り口になる発信がほとんど積まれていなかったこと。相手から見れば、見知らぬ人から急に長文が届いた、という構図です。返信率は体感で1%以下、商談に進んだケースはひとつもありませんでした。

やめた瞬間は怖かったです。「これをやめたら、新規との接点が消える」と。でもやめてから1週間で気づきました。 接点が消えたのではなく、接点になっていなかったものが消えただけ だった。代わりにブログとプロダクトの整備に時間を回したら、そっちから自然と問い合わせが届くようになりました。

2. 1日1投稿ノルマをやめた話

これが一番、根が深かったです。「SNS は継続」を真に受けて、体力と相談せずに毎日投稿を回していました。3週間目あたりで、明らかに質が落ちはじめます。書きたい日も書きたくない日も、同じ温度で投稿することになる。書きたくなかった日の投稿は、たいてい後から読み返したくない内容になっていました。

「SNS は継続が大事」は嘘ではない。ただ「毎日」が継続の唯一の形ではない。 書きたいものが溜まったときに書く という形でも、月単位で見れば十分に継続している。そう考え直しました。

やめてから、投稿頻度は週2〜3に落ちましたが、ひとつあたりの読まれ方は逆に増えました。何より「今日も何か書かなきゃ」という細かなストレスが消えたのが大きかったです。

3. SEO ツール課金をやめた話

月1万円超の SEO ツールは、独立前から「ブログを伸ばすなら必須」と思い込んで契約していました。分析機能は強力で、画面を眺めているだけで「仕事をしている気分」になれる。これがいけませんでした。

独立して固定費を一行ずつ眺め直したとき、わたしのブログ規模では出てくる分析を行動に落とせる量が少ないことに気づきました。週に1〜2本のペースでは、無料の Search Console と GA4 で十分でした。解約した月、固定費が消えるのと同時に「使いこなさなきゃ」というプレッシャーも消えました。 道具に時間を吸われていたことに、解約してから気づいた という、典型的なやつです。

4. 2本のアプリの同時並行リリースをやめた話

独立2ヶ月目、固定費が口座から減っていく感覚に焦って、「早く何本か出したほうが、どれかが当たる確率が上がる」と思い込み、まるっとシリーズの2本を同時並行で走らせました。

両方の品質が中途半端になる前兆は、開発開始から2週間で出ました。コードレビューもヘルプ整備も Shopify の審査対応も、単純に2倍。1本に集中していれば気づけた設計の歪みを、両方とも見落としかけていた。途中で片方を一時停止して、もう片方に集中する判断をしました。 同時並行は速いように見えて、結果的に2倍以上の時間を溶かす 。頭で分かっているのと、骨身に染みるのとでは、まったく別物でした。

「速さは、出さない判断からしか生まれない。」

一時停止した側のアプリのコミットログに残した自分へのメモ

5. Notion 自作 KPI ダッシュボードをやめた話

独立3ヶ月目に、数字を見る習慣をつけようと、売上・インストール数・問い合わせ数を Notion で管理しはじめました。最初の数日は楽しかった。表が埋まる感覚が、目に見える進捗のようで。

ただ、すぐに「別ツールから値をコピーしてくる」二度手間が、毎週30分ずつ積み上がりはじめます。意思決定の材料を作るための作業が、いつのまにか「ダッシュボードを綺麗に保つこと」に目的化していたんです。

いまはスプレッドシートに月次で数字を書き残すだけに戻しました。 凝った計器盤より、月末に30分だけ数字を見る習慣のほうが、ずっと意思決定に効く 。これも、自作してみて初めて分かったことでした。

残した施策と、その理由

5つやめた一方で、3ヶ月通して残した施策もあります。判断軸はシンプルで、 時間を投じた量に対して、自分の事業の輪郭がはっきりしていく感触があるか 、それだけです。

残したのはブログ執筆、まるっとシリーズの開発、月末の財務振り返り、それからごく一部の知人とのオフラインの対話。どれも派手ではないですが、3ヶ月という短い期間でも、自分のなかに何かが積み重なっている実感がありました。

「やめる勇気は、続ける勇気と同じくらい大事。新しいことを始める前に、まずやめる枠を1つ用意しておけ。」

独立前のわたしへ

会社員時代と違って、誰かが「これはやめていいよ」と言ってくれる人もいない。だからこそ、自分で「やめる枠」を意識的に作っておかないと、施策はひたすら積み上がっていきます。

学び・気づき

5つを通して残った判断のフレームを3つだけ書いておきます。万人向けではなく、独立3ヶ月目のわたしの実感です。

やめる判断のフレーム3つ:

  • 2〜3週間続けて、行動が変わる材料を1つも生んでいないか 。情報を眺めるだけの施策は、たいてい数週間で見切れます。
  • やっている最中に、本業の集中力を削いでいる感触があるか 。集中力は、固定費より先に減るリソースです。
  • やめた瞬間を想像して、ホッとする側にあるか 。胸が痛むなら続ける価値があり、ホッとするならやめる価値があります。

このフレームは、たぶんあと数ヶ月やれば更新されます。独立3ヶ月目はまだ実験データが少なすぎる。ただ、いまの自分にとっては、5つをやめる背中を押してくれた十分にシンプルな問いでした。

読者へのメッセージ

最後に、ひとつだけ問いを置いていきます。あなたが今やっている施策のうち、 やめた瞬間にホッとしそうなもの は、いくつありますか。

頭で「やめたほうがいい」と分かっているのに、何となく続けているもの。それはたぶん、事業の判断ではなく、過去の自分との約束で続いているものです。3ヶ月前のわたしも、5つを全部「いつかやめなきゃ」と分かっていながら、ずるずる続けていました。

ソロプレナーは、自分で始めて、自分で続けて、自分でやめる判断をしないと、誰も代わりにやってくれません。やめることは、後ろ向きの撤退ではなく、 限られた時間をもう一度割り直す前向きな作業 です。3ヶ月経って、ようやくそう思えるようになりました。

また数ヶ月後に、このメモがどう更新されているか。同じ立場の方がいたら、何をやめて、何を残したか、いつかどこかで聞かせてもらえると嬉しいです。

→ ソロプレナーの資金管理術を読む

→ 失敗したプロダクトから学んだこと

→ Shopifyアプリを6本つくって3本リリースして気づいたこと

この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。

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