What I Learned Building 6 Shopify Apps and Shipping 3 Solo

「1人で4ヶ月で6本って、正気ですか?」。先日、Shopifyアプリ開発者のコミュニティで、そう聞かれました。
答えに困りました。正気かどうかはさておき、気づいたら6本つくっていて、そのうち3本を公開している、というのが正直なところです。同じようにソロでプロダクトを作っている方なら、この感覚、少しは共有してもらえるかもしれません。
なぜ6本も作ったのか? — まるっとシリーズが生まれた背景
2026年1月に独立して、気づけば4ヶ月目。恵比寿の自宅デスクで、ひたすらRemixとTypeScriptとPrismaを触っていたら、Shopifyアプリが6本増えていました。「まるっと予約」「まるっと売上ランキング」「まるっと請求書」「まるっと法務作成」「まるっとフォルダ管理(FileFolders)」、そしてもう1本、まだ名前もつけていない開発中の6本目。カテゴリもバラバラで、一見すると散らかっているように見えます。
最初は戦略なんて大げさなものはなく、 自分がShopifyで店を触ったときに欲しかったもの を、目についた順に作っていただけでした。ただ3本目あたりで気づいたんです。名前に「まるっと」を付けておくと、同じ世界観で並べられる。そのときから、意識的に「まるっとシリーズ」として育てるようになりました。
ブランドと呼ぶのは少し大げさですが、少なくとも 同じ人が作っている感 は出したかった。ソロで6本を並べても散漫に見えないように、まるっとという接頭語とロゴのトーンだけは最初から揃えました。結果的に、これが後々のCS対応で効いてくることになります。
やったこと — 6本の足跡と、リリース済み3本の温度差
- 2026-03-17
まるっと予約(リリース済み)
最初の1本。独立直前から温めていた予約アプリ。Shopifyのストアで予約受付をまるっと完結させるのがコンセプト。リリース当日は、App Storeに載ったのを確認した瞬間、ひとりで小さくガッツポーズしました。
- 2026-03-20
まるっと請求書(審査中 / 未公開)
2本目。B2B寄りのストア向けに請求書を自動生成するアプリ。機能自体は形になっていて現在審査待ちです。
- 2026-03-30
まるっと売上ランキング(審査中 / 未公開)
3本目。ストア運営者の「どの商品が売れてるか一目で見たい」に応えるランキング表示アプリ。現在審査待ちです。
- 2026-04-15
まるっと法務作成(リリース済み)
4本目。特商法表記や利用規約のテンプレート作成を支援するアプリ。景表法・特商法の調査に一番時間を使った1本。コードより法務リサーチのほうが長かったのは、このアプリだけです。
- 2026-04-22
まるっとフォルダ管理 / FileFolders(リリース済み)
5本目。ShopifyのFiles画面をフォルダで整理できるアプリ。Rustで検索系の一部を組んで、軽さを最優先にしました。昨日リリースしたばかりで、まだ反応を読んでいる最中です。
- 2026-04
6本目(開発中 / 名前未定)
手を動かしているうちに自然に芽生えた1本。今はMVPの段階で、課題検証を小さく回しているところ。焦ってリリースせず、必要な手触りに届いてから世に出すつもりです。
こうして並べると一見ハイペースに見えますが、実際には2本目以降は共通コンポーネントとデプロイ基盤がほぼ流用できているので、体感としては「3本目以降は土台の上に機能を乗せる感覚」でした。 6本つくって3本だけ公開している のは、サボっているのではなく、未公開の3本は別の完成度に持っていきたいという判断によるものです。
学んだこと・気づき
機能より「配布」と「サポート設計」で差がつく
ソロで6本作って3本を公開してみて、一番刺さった学びがこれです。技術的に尖っていても、 導入の入り口とインストール後の体験 が雑だと、使ってもらえないまま消えていく。逆に機能が地味でも、インストール導線とヘルプの配置が整っていると、静かに使い続けてもらえる。
わたしの場合、未公開のランキングアプリは機能的には全然難しくないのに、ストアフロントへの埋め込み体験が納得いかず、あえて公開を止めています。機能で差をつけるより、最初の10分でユーザーに「使えた」と思ってもらう設計に時間を割くほうが、ソロには現実的です。
機能リストを1つ増やす時間より、インストール直後のオンボーディング画面を磨く時間のほうが、静かにリターンが大きい。1人で回すなら、ここは削らない。
「まるっと」ブランドの共通世界観がCSコストを下げた
思わぬ副次効果だったのが、シリーズ化の恩恵です。まるっと予約を使ってくれていたストアが、あとから法務作成やフォルダ管理も入れてくれるケースが出てきました。問い合わせの窓口が一本化できるし、ユーザー側も「この人が作ってるシリーズ」だと認識してくれるので、質問の前提を端折れる。
リリース済み3本に対して、問い合わせ窓口・ヘルプのトーン・エラーメッセージのニュアンスを全部揃えておくだけで、 CS対応の初動が明らかに速くなる 。未公開の3本にも同じトーンを徹底しているので、公開したときに初動が崩れない前提で動けます。1人で回すプロダクトほど、世界観の統一は運用コストに直結します。
「まるっとシリーズ2本使ってます。同じ人が作ってると、UIの挙動が予測できて助かる」
リリース済みアプリのインストールユーザーから
Shopify App Reviewで毎回引っかかる「ビリング周り」
ここは正直な愚痴も混ざります。リリース済みの3本とも、初回申請でビリング周りの挙動を指摘されました。課金の開始タイミング、無料トライアルの表示、解約時の挙動。毎回微妙にガイドラインがアップデートされていて、前回パスした書き方でも次回は指摘されることがある。
Shopifyのガイドラインは生きています。前回通った実装が今回通るとは限らない。App Reviewに出す前に、最新のPartnerドキュメントを毎回読み直すのが結局一番早い。
出典:Shopify App Store requirements
ソロだからこそ「全部1人でやらない」境界線
6本目を作っている途中で、これは本気で境界線を引かないと潰れるなと感じました。わたしがやるべきは、コードを書くこと、プロダクトの方向を決めること、ユーザーと直接話すこと。それ以外、特に経理・法務・翻訳の一部は、外部のツールや専門家の手を借りる前提に切り替えました。
- 01
コードとプロダクト判断
自分でやる。ここを手放すと事業の輪郭が消える。 - 02
経理・確定申告
会計ソフト+税理士に相談。独立4ヶ月目のわたしはまだ確定申告未経験なので、ここは早めに頼ると決めています。 - 03
法務の文面チェック
テンプレで済む部分は自分、微妙な判断はスポット相談。 - 04
CS一次対応の自動化
FAQとヘルプを充実させ、問い合わせの数自体を減らす設計に投資。
数字で振り返る(短く)
数字を盛るつもりはないので、正直なところだけ書きます。
インストール数やレビュー平均は、正直まだ自慢できる規模ではありません。リリース済みは3本、残り3本は手元で育てている段階なので、数字が意味を持つのはこれから先です。ここで誇張した数字を書くより、 まだ未知数である と書き残しておくほうが、1年後に読み返したときに役立つと思いました。
数字は個人比・自社調べベース。インストール数やMRRは、十分なサンプルが溜まってから改めて書き残します。今の段階で出す数字は、自分へのマイルストーンでしかない。
読者へのメッセージ
独立してから6本作って思うのは、 ソロで作る価値は「早さ」ではなく「出さない勇気」にある ということです。6本つくっても3本しか出していないのは、残り3本を出し急がないほうが、シリーズ全体の信頼を崩さずに済むと判断しているから。1人で決めて1人で作ると、プロダクトの空気感が揺れないし、リリースのタイミングも自分の納得軸だけで決められます。
一方で、続ける現実のほうは決して楽ではありません。5本目のまるっとフォルダ管理を出した昨日も、リリース直後から問い合わせが来て、同時にコードの小さなバグを見つけて、合間に確定申告の準備を進める、みたいな日でした。こういう日が、たぶんこの先ずっと続きます。それでも、作り続けたいものが手元にあるというのは、会社員時代にはなかった感覚です。もし今、1人でなにかを作ろうか迷っている方がいたら、まずは1本、小さくても出してみることを勧めたい。2本目を作るとき、1本目の景色はもう違って見えるはずです。
ちなみに、最新作の「まるっとフォルダ管理」の設計思想は、まるっとフォルダ管理のプロダクトページに書き残しています。ソロでプロダクトを作ろうとしている方の、具体的な設計事例として読んでもらえれば。

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