ECサイトのアクセス解析で見るべき5つの指標 — データで売上を伸ばす基本
出典:McKinsey - The Age of Analytics
「アクセス解析って、具体的に何を見ればいいの?」
GA4(Google Analytics 4)を導入したものの、数字の海に溺れて結局何も改善できていない。そんなEC事業者の方は多いのではないでしょうか。
わたし自身、EC事業を始めたころは(ECに限らず、HPや自社サービスも)アクセス解析の画面を毎日眺めていたものの、「で、何をすればいいの?」という状態がしばらく続きました。数字は見ていても、数字から行動に落とし込めていなかったんです。
この記事では、ECサイトで 本当に見るべき5つの指標 と、それぞれの指標から 具体的に何をすべきか までを解説します。
なぜ今アクセス解析が重要か
ECサイトの競争は年々激化しています。経済産業省の調査では、日本のBtoC-EC市場は2024年に 約25兆円 に到達。市場全体は伸びていますが、プレイヤーも増え続けているため、「とりあえず出品すれば売れる」時代はとっくに終わっています。
出典:経済産業省 - 電子商取引に関する市場調査(2024年)
感覚で運営するか、データに基づいて改善するか。この差は時間とともに大きく開いていきます。アクセス解析は難しいものではありません。まずは5つの指標だけに集中すれば、十分に効果が出ます。
見るべき5つの指標
1. セッション数とユーザー数
- セッション / ユーザー数
セッション はサイトへの訪問回数、ユーザー数 は訪問した人の数です。1人が3回訪問すれば、ユーザー数は1、セッション数は3になります。GA4では「アクティブユーザー」として表示されます。
まずはお店に何人来ているかを把握することが第一歩です。どんなに良い商品を並べても、来店者がゼロなら売上もゼロ。
「セッション数 ÷ ユーザー数」で 1人あたりの訪問回数 がわかります。この数値が1.5を超えていたら、リピーターが育っている良い兆候です。
見るタイミング: 毎日確認。週単位で前週比を記録する。
改善アクション: セッション数が少ないなら、流入経路(SNS、SEO、広告)の強化が優先。
2. CVR(コンバージョン率)
出典:Shopify Blog - Ecommerce Conversion Rate
CVRは「訪問者のうち何%が購入したか」を示す、ECで最も重要な指標のひとつです。
アクセスがそこそこあるのに売上が伸びない場合、多くはCVRに課題があります。商品ページの改善、送料の見直し、決済手段の追加など、CVRを上げるための施策は多岐にわたります。
CVRだけを見て一喜一憂するのは危険です。アクセスが少ない段階では、たった1件の購入でCVRが大きく変動します。最低でも月間1,000セッション以上のデータで判断しましょう。
見るタイミング: 週1回。月単位で推移を追う。
改善アクション: CVRが低いなら、商品ページの写真・説明文・価格・送料を見直す。カートページの離脱率もチェック。
3. 直帰率とエンゲージメント率
- 直帰率 / エンゲージメント率
GA4では従来の「直帰率」に代わり、エンゲージメント率 が主要指標になりました。10秒以上の滞在、2ページ以上の閲覧、コンバージョンイベントの発生のいずれかを満たしたセッションの割合です。
エンゲージメント率が低い場合、訪問者が求めている情報とページの内容がズレている可能性があります。
- 01
エンゲージメント率が40%未満のページ
コンテンツの見直しが必要。ファーストビューで価値が伝わっていない可能性 - 02
エンゲージメント率が60%以上のページ
質の高いコンテンツ。このページの構成を他のページにも応用する - 03
特定の流入元だけエンゲージメント率が低い
広告やSNSの訴求内容とランディングページの内容にギャップがある
見るタイミング: 週1回。ページ別に確認。
改善アクション: 低エンゲージメントのページは、タイトルとファーストビューの改善から。
4. 流入チャネル別の分析
「どこからお客さまが来ているか」を知ることで、注力すべきチャネルが明確になります。
Google検索からの流入。SEO対策の効果を測る指標。成果が出るまで3〜6ヶ月かかるが、一度上位表示されると安定した流入源になる。
流入チャネルは「量」だけでなく「質」も見ましょう。チャネルごとのCVRを比較すると、「アクセスは多いがほとんど買わない」チャネルと「少ないが購入率が高い」チャネルの差がはっきりします。
見るタイミング: 週1回。チャネルごとのCVRを月単位で比較。
5. ページ別滞在時間
どのページが長く読まれているかを見ることで、コンテンツの質を客観的に評価できます。
滞在時間が長いページは、訪問者が「役に立つ」と感じて読み込んでいる証拠。逆に滞在時間が極端に短いページは、内容が薄いか、期待と違う内容だった可能性があります。
商品ページの滞在時間が長すぎる場合は、情報が多すぎて購入に迷っている可能性も。ファーストビューに購入ボタンがあるか、価格や送料が明確かを確認してみましょう。
見るタイミング: 月1回。Top10ページの滞在時間を記録。
改善アクション: 滞在時間が短いページは、コンテンツの追加や構成の見直し。長すぎるページは情報の整理と購入導線の最適化。
実行計画: 週次レビューの習慣化
「見るべき指標はわかったけど、いつ・どうやって見ればいいのか」。これを習慣化するための3ヶ月ステップを紹介します。
- 1ヶ月目
毎日5分の確認習慣をつくる
まずはGA4のダッシュボードを毎朝開く習慣をつけましょう。セッション数とユーザー数だけでOKです。数字の「絶対値」より「前日比」や「前週比」の変化に注目するのがコツです。
- 2ヶ月目
週次レポートを作成する
毎週月曜日に5つの指標をスプレッドシートに記録します。自動化するならGoogle AnalyticsとGoogle スプレッドシートの連携がおすすめです。数字を記録する行為そのものが、改善意識を高めてくれます。
- 3ヶ月目
データに基づいて施策を実行する
2ヶ月分のデータが溜まったら、改善すべきポイントが見えてきます。CVRが低いページの改善、効果的な流入チャネルへの投資、エンゲージメント率が低いコンテンツの見直し。データに基づいて優先順位をつけて実行しましょう。
KPI設定の目安
自社の現状に合わせたKPIを設定しましょう。以下は小〜中規模ECサイトの目安です。
5,000以上
月間セッション数
2.0%以上
CVR
50%以上
エンゲージメント率
20%以上
リピーター比率
KPIは 自社の現在値から10〜20%改善 を目標にするのが現実的です。いきなり業界トップの数字を目指すのではなく、自分のストアの過去データと比較して改善幅を見ましょう。
- 1
現在の5指標を記録する
まずは今日のデータを基準値として記録。これが改善の出発点になります。 - 2
最も課題が大きい指標を1つ選ぶ
5つすべてを同時に改善しようとせず、最もインパクトが大きい指標に集中しましょう。 - 3
改善施策を1つ実行する
小さくても具体的なアクションを1つ実行。効果測定は2週間後に行います。 - 4
2週間後に効果を検証する
施策実施前後のデータを比較して、効果があったかを判断。あればスケール、なければ別の施策を試します。
アクセス解析は「見るもの」ではなく「使うもの」です。5つの指標を定期的にチェックして、データに基づいた改善を積み重ねていけば、EC事業の成長スピードは確実に変わります。
まずは今日、GA4を開いて5つの指標を1回見てみることから始めてみてください。

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