EC事業を始めて半年で学んだ10のこと

半年前のわたしは、ECで稼ぐことの難しさを1ミリも理解していなかった。
「ストアを作れば売れる」なんて思っていたわけではないけど、エンジニアとしてプロダクトを作ってきた経験があるぶん、どこかで「良いものを作れば届く」と信じていた部分はあります。
半年経った今、振り返ると笑ってしまうくらい甘かった。でも、その甘さがあったからこそ飛び込めた気もしています。
この記事では、EC事業を始めてから半年間で学んだことを10個、率直に書いてみます。これからECを始めようとしている方や、始めたばかりで不安を感じている方に、何かひとつでも届いたらうれしいです。
- 半年前
EC事業スタート
独立後、自分のサービスと並行してEC領域に本格参入。Shopifyでストアを構築し、最初の商品を登録した日のことは今でも覚えています。
- 1〜2ヶ月目
売上ゼロの壁
アクセスはぽつぽつあるのに、購入がゼロ。商品ページを何度も見直す日々。
- 3ヶ月目
最初の売上
初めて注文通知が鳴ったときの感動は忘れられない。金額は小さくても、「誰かに届いた」という事実に胸が熱くなりました。
- 4〜5ヶ月目
試行錯誤の連続
商品写真の撮り直し、価格の見直し、SNSでの発信。やれることを片っ端から試していった時期。
- 半年
小さな手応え
リピーターが現れ、少しずつ「お店」としての形が見え始めた。
学んだ10のこと
1. 売れない日のほうが圧倒的に多い
これは覚悟していたつもりだったけど、実際に体験すると想像以上にこたえます。管理画面を開いて売上が0円の日が続くと、「このまま続けていいのか」という気持ちが何度も頭をよぎりました。
でも、あるとき気づいたのは「売れない日にこそやるべきことがある」ということ。商品ページを見直す、写真を撮り直す、ブログを書く。売れない時間を改善に充てられるかどうかで、半年後の景色がまったく変わると思っています。
売上ゼロの日は「休業日」ではなく「改善日」。この考え方に切り替えてから、精神的にもだいぶ楽になりました。
2. 商品写真に手を抜くと、すべてが台無しになる
ECは実物を手に取れません。お客さまが唯一頼れるのは写真と文章です。
最初のころ、「とりあえず撮れればいいか」とスマホで適当に撮影していました。でも売れている他のストアを研究してみると、写真のクオリティがまるで違う。背景、ライティング、アングル。プロに頼まなくても、自然光で丁寧に撮るだけで印象が劇的に変わりました。
出典:Shopify Blog - Product Photography Tips
3. 「とりあえず出品」は最悪の戦略
「まず出してみて、反応を見てから改善しよう」。この考え方はプログラミングの世界では正しいことが多い。でもECでは、第一印象で離脱されたお客さまは二度と戻ってこないこともある。
商品説明が雑、写真が暗い、価格の根拠が不明。そんな状態で出品しても、「このストア大丈夫かな」と思われるだけ。最初の出品こそ丁寧に作り込むべきだったと、今は痛感しています。
エンジニアの「まずリリースして改善」は、ECでは「まず信頼を失って終了」になりかねない。
SHIN
4. 数字を見る習慣がないと感覚で走り続ける
感覚でうまくいくほどECは甘くなかったです。
Google AnalyticsやShopifyの分析画面を毎日チェックする習慣をつけたのは、3ヶ月目くらいから。それまでは「なんとなくアクセスがあるな」「今日は少ない気がする」と、ふわっとした感覚だけで運営していました。
数字を見始めてからは、「どのページで離脱しているか」「どの流入経路が効果的か」が明確になり、やるべきことの優先順位がはっきりしました。
- Shopifyダッシュボードを毎朝確認する
- Google Analyticsで流入経路を週1回分析する
- CVR(購入率)の推移を月単位で記録する
- お気に入り登録数やカート追加率もチェックする
5. SNSは「発信」より「会話」
最初はSNSを「宣伝の場」としか考えていませんでした。新商品を出したら告知、セールがあったら告知。でも反応はほぼゼロ。
転機は、同じジャンルのストアオーナーさんの投稿にコメントしたこと。そこから会話が生まれ、お互いの投稿をシェアし合うようになり、フォロワーも少しずつ増えていきました。SNSは一方通行の広告板ではなく、人と人がつながる場所なんだと、当たり前のことに気づくのに3ヶ月かかりました。
6. 配送トラブルは必ず起きる
「発送したのに届かない」「届いたけど箱が潰れていた」。ECをやる以上、配送トラブルは避けて通れません。
わたしが最初に経験したのは、追跡番号を入力し忘れてお客さまを不安にさせてしまったこと。幸い商品は無事届いたけど、お客さまに余計な心配をかけてしまいました。それ以来、発送後の追跡番号通知は必ずその日のうちに行うようにしています。
配送トラブルが起きたときの対応テンプレートを事前に用意しておくと、焦らず冷静に対処できます。「お詫び → 状況確認 → 対応策の提示 → フォローアップ」の流れをメモしておくだけでも安心感が違います。
7. リピーターが生まれた瞬間の感動
初めてリピート購入してくれたお客さまがいたとき、金額以上に嬉しかったのは「また買いたい」と思ってもらえた事実そのものでした。
新規のお客さまを獲得するのは大変です。広告費もかかるし、信頼をゼロから築かなければいけない。でもリピーターは、すでに信頼関係ができている。だからこそ、一度買ってくれたお客さまを大切にすることが、小さなストアの生命線だと感じました。
経済産業省のEC市場調査によると、リピーターの獲得コストは新規顧客の約5分の1。小さなストアほど、既存顧客との関係構築が重要になります。
出典:経済産業省 - 電子商取引に関する市場調査(2024年)
8. 1人でやるなら「やらないこと」を決める
ソロプレナーの時間は有限です。商品開発、写真撮影、サイト運営、SNS、ブログ、カスタマーサポート、経理。全部やろうとすると、どれも中途半端になる。
わたしが「やらないこと」として決めたのは、「すべてのSNSプラットフォームに対応すること」と「完璧な梱包を目指すこと」。SNSは効果のある1〜2つに絞り、梱包はシンプルだけど丁寧な方針にしました。やらないことを決めると、やるべきことに集中できます。
- 01
やらないことリストを作る
「やることリスト」より先に「やらないことリスト」を作ると、時間の使い方が劇的に変わります - 02
80点で出す勇気を持つ
完璧を目指すと永遠にリリースできません。80点でリリースして、フィードバックで改善するほうが結果的に速い - 03
外注できることは外注する
写真撮影、経理、デザイン。自分の時給と比較して、外注したほうが合理的ならためらわない
9. 他のEC事業者は仲間であり、ライバルではない
EC業界に入る前は、同じジャンルの他ストアは「競合」だと思っていました。でも実際に交流してみると、悩みを共有したり、お互いのストアを紹介し合ったり、仲間としての関係が自然と生まれました。
特にソロでやっていると、相談できる相手がいないのが一番つらい。オンラインのコミュニティやSNSで同じ立場の人とつながることで、孤独感がだいぶ和らぎました。
10. 完璧を待っていたら、一生始まらない
これは独立したときにも感じたことだけど、ECでも同じでした。
「もう少し商品ラインナップを増やしてから」「もう少しサイトのデザインを整えてから」「もう少し資金が貯まってから」。始めない理由はいくらでも見つかる。でも、始めてみないとわからないことのほうが圧倒的に多いです。
半年前の自分に伝えるとしたら、「考える前にやれ。やってから考えろ」。これに尽きます。
最高のタイミングは「今」以外にない。準備が整う日は永遠に来ないから、不完全なまま始めるしかない。
SHIN
半年後の自分に伝えたいこと
半年間を振り返ると、うまくいかないことのほうが多かったです。でも「やめたい」と思ったことは一度もありません。
たぶん、それはECという仕事が「人に届ける」仕事だからだと思います。自分が選んだもの、作ったものが、誰かの手に届く。その感覚は、プログラミングでサービスを作るときとはまた違った喜びがあります。
次の半年で、もっとたくさんの人に届けられるように。そして振り返ったときに「あの半年があったから今がある」と言えるように、今日もストアと向き合います。
ECに正解のルートはありません。でも「続けること」と「改善し続けること」だけは、間違いなく正解です。焦らず、でも止まらず。

Shopify予約アプリ
まるっと予約
無料プランあり・日本語サポート
Shopifyストア構築もお任せください
「自分でShopifyを設定するのは不安」という方に、アプリ開発者本人がShopifyストア構築+まるっと予約の導入をまるごとサポートいたします。

