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Pepinby SHIN
EC運営2026-04-072026-04-227分で読めます
EC運営クラウドファンディング先行販売

クラウドファンディング徹底比較 — Makuake / CAMPFIRE / GREEN FUNDING / Kickstarter をEC移行のしやすさで選ぶ【2026年版】

クラウドファンディング徹底比較 — Makuake / CAMPFIRE / GREEN FUNDING / Kickstarter をEC移行のしやすさで選ぶ【2026年版】
クラウドファンディングで先行販売を計画するイメージ

「クラファンで先行販売したいけど、結局どこを使えばいいのか」。わたしがShopifyアプリ開発でEC事業者さんの相談を受けるとき、この質問が一番多いです。

結論からいうと、 手数料の安さだけで決めるのは危険 です。クラファンはゴールではなく「Shopifyで本格的にECを育てる前のテストマーケ」。 支援者をそのまま自社ECの初期顧客に引き上げられるか という視点で選ぶのが、長期的には一番得をします。

この記事では、国内外の主要4社(Makuake / CAMPFIRE / GREEN FUNDING / Kickstarter)を、EC移行のしやすさという軸で比較します。2026年4月時点の公式手数料を反映しました。

購入型クラウドファンディング

支援者が「リターン(商品・サービス)」を受け取る前提で資金を提供する仕組み。商品の先行販売に近い形で運用でき、在庫リスクを抑えながら市場の反応を確認できます。目標未達でも資金を受け取る「All-In型」と、未達なら支援金ゼロの「All-or-Nothing型」があります。

比較の前提 — EC移行視点で選ぶ5つの軸

手数料率ばかり注目されがちですが、 クラファン後に自社ECへ移行する前提 で選ぶなら、見るべきポイントは5つあります。

評価軸なぜ重要か
手数料(税抜)集まった支援金から差し引かれる。粗利を圧迫するので無視はできない
個人起案の可否法人格が必要か、個人でも起案できるかで初動の選択肢が変わる
支援者層新しいモノ好き層が多いか、社会貢献文脈が強いか。商品ジャンルとの相性を決める
掲載までの審査難易度厳しいほどブランド信頼性が上がる一方、初回起案者にはハードルになる
Shopify移行のしやすさ顧客データの引き継ぎ、配送導線、自社EC誘導の自由度に直結

出典:2025年最新版 クラウドファンディング市場の全貌

比較サマリー表 — 4社を一覧で並べる

先に全体像を見ましょう。手数料は税抜・成功時ベースで揃えています。

プラットフォーム手数料(税抜・成功時)個人起案強い商品ジャンル支援者層の傾向
Makuake20%ガジェット・家電・食品新しいモノに敏感な20-40代
CAMPFIRE17%物販全般・地域・エンタメ幅広い。国内最大のユーザー数
GREEN FUNDING20%(税込)法人のみガジェット・D2C家電TSUTAYA系の感度高めファン層
Kickstarter約 8〜10%(5%+決済)グローバル向けプロダクト海外ユーザー中心・英語必須

出典:Makuake 料金・手数料CAMPFIRE 掲載時の手数料GREEN FUNDING についてKickstarter Fees Guide(2026年4月時点)

手数料は同じ20%でも「決済手数料込みか別か」で実質コストが変わります。一般に、表示が税抜きか税込みかも必ず確認しましょう。

各プラットフォームの詳細レビュー

1. Makuake(マクアケ)

物販・ガジェットに強い
Makuake(マクアケ)公式国内最大級の購入型クラファン。ガジェット・家電・食品に強い

国内では「新商品を先行販売する場所」として最も認知されているプラットフォームです。審査がしっかりしている分、掲載されること自体がブランドの信用に繋がりやすいのが特徴。手数料は 20%(税抜・決済手数料込み) で、All-or-Nothing型なら目標未達時は発生しません。

メリット
ガジェット・家電・食品系に強く、新しいモノ好きの支援者が集まっています。掲載されているだけでメディア露出の機会も増えます
20%に決済手数料が含まれるため、粗利計算がシンプル。別途手数料の追加がありません
法人格は必須ではなく、個人事業主からの起案も受け付けています
デメリット
商品の新規性や完成度が見られるため、企画段階では通りにくいケースもあります
2024年7月の改定で18.2% → 20%(税抜)に引き上げられました。粗利設計には余裕を持たせたいです

出典:Makuake 手数料改定のお知らせ

2. CAMPFIRE(キャンプファイヤー)

初めての起案に向く
CAMPFIRE(キャンプファイヤー)公式国内最大のクラファン。ジャンル問わず幅広いプロジェクトが集まる

掲載プロジェクト数で国内トップクラス。物販以外に地域活性化やエンタメ、社会貢献系まで扱う守備範囲の広さが持ち味です。手数料は 17%(サービス利用料12%+決済手数料5%、いずれも税別) で、4社中で最も低い水準。初めてのクラファンにも入りやすい設計です。

メリット
17%(税別)は国内主要プラットフォームで最も低い水準。粗利を残しやすいです
物販・地域・エンタメ・社会貢献など間口が広く、初回起案者のハードルが低いです
個人事業主でも起案でき、法人格の取得を待たずに始められます
デメリット
掲載数が多いぶん、事前のSNS集客なしでは目立ちにくいです
ジャンルが広い反面、物販系の「買いに来ている」支援者は Makuake より少ない印象です

3. GREEN FUNDING(グリーンファンディング)

D2C・家電ブランド向け
GREEN FUNDING(グリーンファンディング)公式TSUTAYA系列のCCCグループが運営。D2C・家電に強い

TSUTAYAを展開するCCCグループが運営する法人向けクラファン。手数料は 20%(税込、決済手数料4%込み) で、税込で18.2%(税抜換算)という位置づけです。個人起案はできず、法人格が必須。TSUTAYA店頭や蔦屋書店でのオフライン連動プロモーションが組めるのが最大の差別化ポイントです。

メリット
TSUTAYA系列の店頭展示やイベントと絡めて認知拡大できます。D2C家電には大きな武器です
ガジェット・D2C家電の成功事例が多く、単価の高い商品でも成立しやすいです
初期費用143万円(税込)のパートナープランを選べば手数料13%(税込)に。複数プロジェクトを回すなら検討余地があります
デメリット
法人格が必須。個人事業主や副業での起案には使えません
企業ブランドとしての品質チェックが入るため、起案までのリードタイムは他社より長めです

4. Kickstarter(キックスターター)

グローバル挑戦向け
Kickstarter 公式米国発の世界最大級クラファン。英語ページでグローバルに挑戦

世界最大級の購入型クラファン。プラットフォーム手数料 5%+決済手数料約3〜5%(Stripe) で、合計 8〜10%程度 に抑えられるのが最大の魅力です。ただし、日本からの起案はページ作成が英語前提で、リターン配送も海外発送を含むため、運営難易度は国内クラファンより一段上がります。

メリット
合計8〜10%程度で、国内クラファンの半分以下。粗利を残したいプロダクトには魅力です
英語圏のガジェット・ボードゲーム・デザイン系ファン層にダイレクトに届けられます
未達時は支援金ゼロ・手数料もゼロ。資金回収リスクを抑えた設計です
デメリット
商品説明、アップデート、コメント返信すべて英語対応が必要。翻訳体制は前提条件です
リターン配送が国際発送中心になり、配送コストと関税トラブルのケアに工数がかかります
クラファン後にECサイトへ移行するイメージ

コスト試算 — 300万円調達したときの手取り比較

手数料率の差が、実際の手取りにどう響くのか。 All-or-Nothing型で300万円を達成した という前提でシミュレーションしてみます。簡略化のため税抜きベースで計算しています。

プラットフォーム手数料率(税抜換算)手数料額手取り
Makuake20%600,000円2,400,000円
CAMPFIRE17%510,000円2,490,000円
GREEN FUNDING約18.2%約546,000円約2,454,000円
Kickstarter約9%約270,000円約2,730,000円

Kickstarterは手数料だけ見ると圧倒的に安いですが、 翻訳費・海外配送費・関税対応の工数 を上乗せすると、実質コストは国内クラファンと逆転することも珍しくありません。単純比較は避け、個別の商品特性で判断してください。

クラファン後のShopify移行が本番

クラファンの数字ばかり追いかけていると見落としがちですが、 集まった支援者はその後のブランドにとっての「初期顧客リスト」 です。ここをどれだけ自社ECに引き上げられるかで、ブランドの長期的な収益性が決まります。

17-20%
クラファン手数料
プラットフォーム経由で販売した場合
3.55%〜
Shopify決済手数料
Shopify Paymentsの場合
月額$39〜
Shopify月額
Basicプランの場合

出典:Shopify プラン・料金(2026年4月時点)

クラファンの手数料が17〜20%なのに対し、 Shopifyの決済手数料は3.55%程度 。この差額はそのままブランドの再投資余力になります。顧客データを自社で持てるため、リピート促進やメールマーケティングも自由に組めます。

プロジェクト実施中から 並行して Shopifyストアの準備を進める のが理想です。リターン配送の同梱物に「今後のお知らせはこちらから」という導線を入れるだけで、支援者の何割かが自社ECの初期顧客になります。

クラファンからShopifyへの移行手順は別記事にまとめました。

→ クラファン終了後にShopifyでECを始める方法

結論 — こんな人にはコレ

4社を見比べてきましたが、「選ぶべき1社」はプロジェクトの性格で変わります。

初めてのクラファン・個人起案

CAMPFIRE。手数料が最安水準(17%)で、個人事業主でも起案可。ジャンルの幅も広いため、最初の1本として入りやすいです。

新商品ガジェット・家電・食品

Makuake。新しいモノ好きの支援者層が厚く、メディア露出の機会も多いです。手数料は20%ですが、販促効果で十分回収しやすい設計です。

D2C家電・オフライン連動を狙う法人

GREEN FUNDING。法人格が必須ですが、TSUTAYA系列の店頭連動プロモは他にない武器です。複数本を見据えるならパートナープラン(13%)の選択肢も。

英語対応可能・グローバル市場向け

Kickstarter。手数料は約8〜10%と圧倒的に安く、英語圏のガジェット・デザイン系ファンにダイレクトに届きます。翻訳・海外配送の体制がある前提で。

迷ったら、まず CAMPFIRE で1本走らせて、2本目以降を Makuake で仕込むのが安全策です。並行して Shopify ストアを立ち上げ、クラファンの支援者をファンとして引き取る導線を必ず用意しておきましょう。

よくある質問

景品表示法の観点から、成功を断定する表現は避けるべきです。一般に、目標達成率や支援額には個別差が大きく、SNS集客・商品の完成度・ページの作り込みで結果が大きく変わります。事例を出すときも「このプロジェクトでは〜」という形で断定を避けましょう。

多くのプラットフォームで、同一商品・同期間の重複起案は規約で制限されています。1社目が終了したあとに別プラットフォームで2nd ラウンドを走らせる、という形が一般的です。各社の規約を必ず確認してください。

プロジェクト実施中に Shopify ストアを準備し、リターン発送時に「今後の新商品情報はこちら」とメール登録や公式LINEに誘導するのが王道です。詳細は「クラファン終了後にShopifyでECを始める方法」にまとめています。

組めます。わたしが開発している予約販売アプリ「まるっと予約販売」を使えば、クラファン終了後の追加予約やカラー別の納期管理を Shopify 上でそのまま運用できます。

まとめ

クラウドファンディングは「在庫を抱えずに市場検証と資金調達を同時にできる」強力なスタート手段です。ただしプラットフォームごとに手数料・審査・支援者層が異なり、EC移行のしやすさも変わります。

判断軸選ぶべき1社
手数料を最優先CAMPFIRE(17%)または Kickstarter
物販の訴求力を最大化Makuake
法人・オフライン連動GREEN FUNDING
グローバル挑戦Kickstarter

クラファンはあくまでスタートライン。本番は クラファンで集まった支援者を自社ECに引き上げ、長期的にブランドを育てていく部分 です。プロジェクト実施中から Shopify の準備を並行で進めて、支援者を初期顧客として迎え入れる体制を作っておきましょう。

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この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。