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Shopify2026-09-086分で読めます
Shopify請求書インボイス制度

Shopifyの請求書・帳票アプリはどう選ぶ?インボイス対応で確認すべき5つの軸

Shopifyの請求書・帳票アプリはどう選ぶ?インボイス対応で確認すべき5つの軸
帳票アプリを比較して選ぶイメージ

Shopifyには、日本の商慣習に合った請求書の発行機能が標準で用意されていません。注文確認メールは領収書の代わりになりませんし、インボイス制度の法定項目も自動では埋まりません。結果として、帳票アプリの導入がほぼ必須になります。

問題は「どれを選ぶか」です。App Storeには国産・海外製あわせて多くの帳票アプリがありますが、料金表を見比べるより先に確認すべき軸が5つあります。

4種類
必要になりやすい帳票
請求書・納品書・領収書・見積書
6項目
インボイスの法定記載事項
1つ欠けると適格請求書になりません
5つ
アプリ選定の判断軸
帳票種類・法定項目・税額差異・セルフ発行・電帳法

Shopifyに請求書の発行機能は標準で付いている?

付いていません。注文の明細を表示する機能はありますが、それは請求書でも領収書でもありません。

注文確認メールを領収書の代わりに渡してしまうケースがありますが、宛名も但し書きもなく、適格請求書の要件も満たしません。BtoB取引や経費精算をするお客様からは、あらためて発行を求められます。

詳しい発行手段の比較はShopifyで領収書を発行する方法にまとめています。この記事では、その先の「アプリをどう選ぶか」を扱います。

判断軸1:どの帳票まで発行できるか

日本のEC運営で必要になる帳票は、用途ごとに4種類あります。

請求書

BtoB取引の代金請求に使います。支払期日と振込先の記載が必要になる場面が多い帳票です。

納品書

商品に同梱する明細です。金額を伏せた「納品書(金額なし)」を求められることもあります。

領収書

支払済の証明。宛名と但し書きの編集ができるかが実務上の分かれ目になります。

見積書

取引前の金額提示。対応しているアプリが少なく、BtoB比率が高いストアでは効いてきます。

単機能で安価なアプリは領収書だけ、というものも多くあります。いま必要な1種類ではなく、1年後に必要になる帳票まで見て選んでください。 アプリを増やすと、書式もフォーマットもバラバラになります。

判断軸2:インボイス制度の法定項目を網羅しているか

適格請求書には記載必須の項目があります。ひとつでも欠けると適格請求書として扱えません。

  • 適格請求書発行事業者の氏名または名称と、登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
  • 税率ごとに区分して合計した対価の額と、適用税率
  • 税率ごとに区分した消費税額等
  • 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称

ここで詰まりやすいのが登録番号です。Shopifyの注文データには適格請求書発行事業者の登録番号を持つ標準フィールドがありません。metafield かアプリ側の設定として保持する必要があり、「Shopifyだけでインボイス対応できる」と考えていると抜けます。

判断軸3:会計ソフトとの税額差異を調整できるか

ここが最も見落とされる軸です。

Shopifyの税計算と、freee・弥生・マネーフォワードの計算結果は、端数処理の方式が違うため一致しないことがあります。 10%と8%が混ざったカートでは、1円単位の差額が生じます。金額としては小さいものの、毎月経理から指摘され、そのたびに原因を確認する手間が発生します。

調整できないアプリ
差額が出るたびに手作業で突き合わせ / 監査時に説明の根拠が残らない
調整できるアプリ
10%税額・8%税額を個別に手動調整 / 調整理由をメモとして記録 / 調整値がCSV出力にも反映

まるっと請求書にこの機能を入れたのは、まさにこの差額が現場の負担になっていたからです。月末に経理と帳票を突き合わせる運用があるなら、発行できるかどうかより先にこの軸を確認してください。

判断軸4:顧客が自分で発行できるか

「請求書をください」「領収書の宛名を変えてください」という依頼は、件数が増えると無視できない工数になります。

メリット

お客様が自分のアカウントから必要な帳票を発行できます。宛名や但し書きも自分で入力できるため、やり取りが発生しません。依頼対応の工数がほぼゼロになります。

デメリット

依頼のたびに管理画面で発行し、メールで送る運用になります。件数が少ないうちは問題ありませんが、BtoB比率が上がると急に重くなります。

判断軸5:電子帳簿保存法の検索要件を満たせるか

電子取引データを保存する場合、取引年月日・取引金額・取引先の3項目で検索できる状態にしておく必要があります。「電帳法対応」と書かれていても、この検索要件まで満たしているかは別問題です。

発行した帳票を後から条件で絞り込めるか、CSVで一覧を書き出せるか。この2点を確認してください。

あわせて知っておくと得なのが印紙税です。5万円以上の領収書には収入印紙が必要ですが、電子的に発行した領収書には印紙は不要です。紙で発行し続けている場合、電子発行に切り替えるだけで印紙代がなくなります。

無料の帳票アプリで足りるのはどんなストア?

完全無料で使えるアプリも存在します。次の条件にすべて当てはまるなら、まず無料アプリで始めて問題ありません。

  • 発行が必要なのは領収書だけ(請求書・見積書は不要)
  • BtoC中心で、発行依頼が月に数件程度
  • 会計ソフトとの税額突き合わせを厳密に行っていない
  • 軽減税率(8%)の対象商品を扱っていない

逆に、BtoB取引がある・軽減税率が混ざる・経理と毎月突き合わせている、のどれかに当てはまるなら、有料アプリの月額より突き合わせ工数のほうが高くつきます。

Order Printerで日本語テンプレートを自作するのは今も有効?

多くの記事が「Order Printer + HTMLテンプレートの日本語化」を無料の選択肢として紹介しています。実際に動きますし、テンプレートを販売している事業者もあります。

ただし前提として、Shopifyは新しいOrder Printerへの移行を進めており、旧版には移行を促す案内が表示されています。テンプレートを自作する場合は、移行後も同じテンプレートが使えるかを確認してから着手してください。カスタマイズを作り込むほど、移行時の作業量が増えます。

まるっと請求書はどの軸をカバーしている?

わたし(SHIN)が開発・運営している日本市場特化のアプリです。上の5軸に対する立ち位置を書いておきます。

  • 帳票4種 — 請求書・納品書・領収書・見積書に対応
  • インボイス制度の法定6項目を自動で網羅
  • 10%税額・8%税額を個別に手動調整。調整理由メモを記録し、CSV出力にも反映
  • 顧客によるセルフ発行に対応
  • freee(11列)・弥生会計(25列)・マネーフォワード(22列)向けCSV出力
  • ヤマトB2クラウド・佐川e飛伝III・クリックポストの送り状CSVも出力

料金は月額 $9.99 です。管理画面・ヘルプ・サポートまで日本語で対応しています。

他社アプリの料金と機能は変更されることがあります。候補を絞ったら、必ずApp Storeの最新の料金表と機能一覧を自分で確認してください。 この記事の内容も、公開時点の情報です。

よくある質問

できません。最大の理由は、適格請求書発行事業者の登録番号を持つ標準フィールドが注文データに存在しないことです。metafieldやアプリ側の設定で保持する必要があります。加えて、税率ごとに区分した消費税額を帳票の形で出力する機能も標準にはないため、アプリか外部ツールが必要になります。

端数処理のタイミングが違うためです。Shopify側と会計ソフト側で丸める単位が一致しないと、10%と8%が混在するカートで差額が生まれます。金額は小さいものの、毎月の突き合わせで必ず表面化します。税率ごとに税額を手動で上書きできるアプリを選ぶと、この作業がなくなります。

紙で発行する場合は必要ですが、電子的に発行した領収書には収入印紙は不要です。PDFをメールで送る、顧客マイページからダウンロードしてもらうといった電子発行に切り替えれば、印紙代はかかりません。高額商材を扱うストアではコスト差が出ます。

領収書や請求書に比べると対応アプリは限られます。BtoB取引があり、取引前に金額を提示する場面があるなら、選定条件に入れてください。見積書だけ別ツールで作ると、書式が揃わず番号管理も分断されます。

発行済みの帳票データを引き継ぐ仕組みは基本的にないため、切り替え日を決めて、それ以降の注文分を新しいアプリで発行する運用が現実的です。過去分は旧アプリでPDFを書き出して保管しておけば、電子帳簿保存法の保存要件には対応できます。切り替えるなら期の変わり目が扱いやすいタイミングです。

まとめ

帳票アプリは「発行できるかどうか」で選ぶと、あとから運用コストの形で差が出ます。確認する順序は次のとおりです。

  1. 1

    1年後に必要な帳票まで洗い出す

    いま必要な1種類ではなく、BtoB取引が増えたときに必要になる帳票まで含めて考えます。
  2. 2

    会計ソフトとの突き合わせがあるか確認する

    経理と毎月照合しているなら、税額調整の可否が最優先の判断軸になります。
  3. 3

    発行依頼の件数を数える

    月に数件ならセルフ発行は不要です。件数が増えているなら、依頼対応の工数が月額を上回ります。

→ まるっと請求書をApp Storeで見る

この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。

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