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Shopify2026-09-085分で読めます
Shopifyサイト内検索表記ゆれ

Shopify Search & Discoveryは日本語で使える?セマンティック検索もタイポ補正も効かない理由

Shopify Search & Discoveryは日本語で使える?セマンティック検索もタイポ補正も効かない理由
サイト内検索の仕組みを調べるイメージ

「Shopify Search & Discovery は AI で意味を理解して検索してくれる」——そう紹介している日本語記事をよく見かけます。ですが、その機能は日本語ロケールでは動きません。

Shopify の公式ヘルプに、日本語ロケールではセマンティック検索とタイポ許容が非対応であることが明記されています。日本語ストアで「検索しても商品が出てこない」が起きるのは、設定ミスではなく仕様です。

非対応
セマンティック検索(日本語)
意味・関連語による拡張検索は日本語ロケールでは動きません
非対応
タイポ許容(日本語)
打ち間違いの補正も日本語ロケールでは対象外
1,000語
同義語の登録上限
1グループ20語、ストア全体で1,000語まで

Shopify Search & Discoveryは日本語に対応している?

管理画面のUIは日本語表示に対応しています。対応していないのは検索アルゴリズムの一部機能です。ここが混同されがちなポイントです。

英語ロケール
セマンティック検索 ◯ / タイポ許容 ◯ / ステミング ◯
日本語ロケール
セマンティック検索 ✕ / タイポ許容 ✕ / ステミング ◯ / trigram検索 ◯

出典:Shopify ヘルプセンター — Search behavior in your online store

なぜ日本語ではセマンティック検索が効かないの?

セマンティック検索は、関連語・概念・カテゴリなどの文脈を使って検索結果を広げる、Shopifyの AI ベースの検索機能です。これが日本語ロケールでは対象外になっています。

つまり、日本語ストアでは「ワンピース」と検索した人に「ドレス」を出す、といった意味的な拡張は標準では起こりません。同義語を人手で登録した範囲でしか広がりません。

日本語ではタイポが補正されないって本当?

本当です。英語ロケールのタイポ許容は「1文字違い」「2文字の入れ替わり」を吸収します(ただし先頭4文字は正しく入力されている必要があります)。この機能が日本語ロケールでは働きません。

日本語入力では、変換ミスや送り仮名の揺れが英語のタイプミスより起こりやすいのが実情です。補正が効かないということは、入力が1文字でも想定と違えば0件になりうるということです。

Shopifyの日本語検索はどういう仕組みで動いている?

日本語ロケールでは trigram 検索 が使われます。ひらがな・カタカナ・漢字の連続3文字以上の並びが一致するかどうかで判定する方式です。

trigram検索と形態素解析の違い

trigram検索 は文章を機械的に3文字ずつの並びに切って照合します。単語の意味は考慮しません。形態素解析 は辞書を使って「意味のある語」の単位に切り分けます。「東京都庁」を trigram は「東京都/京都庁」と切りますが、形態素解析は「東京都/庁」と切ります。日本語検索の精度差はここから生まれます。

この仕組みには副作用もあります。3文字の並びが偶然一致しただけの無関係な商品が混ざることがあり、Shopify Community には日本語ロケール向けに完全一致オプションを求める要望が立っています。

出典:Shopify Community — Feature Request: Add Exact Match Search Option for Japanese Locale

「りんご」と「リンゴ」で検索結果が変わるのはなぜ?

trigram はあくまで文字の並びを見るため、ひらがな・カタカナ・漢字は別の文字列として扱われます。表記が違えば別物です。

  • りんご / リンゴ / 林檎
  • Tシャツ / ティーシャツ / tシャツ
  • ソファ / ソファー
  • バッグ / バック
  • iPhone / アイフォン / アイフォーン

いますぐ確認できます。自分のストアで主力商品を、ひらがな・カタカナ・漢字・ローマ字の4通りで検索してみてください。同じ商品が出てこなければ、その分だけ機会を失っています。

同義語登録で表記ゆれは解決できる?

部分的には解決できます。Shopifyの公式な対処法は、Search & Discovery で同義語グループを手動登録することです。ただし上限があります。

20語
1グループあたりの上限
1,000語
ストア全体の上限
重複不可
同じ語を複数グループに入れられない

出典:Shopify ヘルプセンター — Modifying search with Shopify Search & Discovery

問題は運用コストです。カタカナ商品名を1つ登録するのに、ひらがな・カタカナ・漢字・送り仮名・長音の有無で数語を消費します。仮に1商品あたり4語を使うとすれば、250商品で全体上限の1,000語に到達します。しかも同じ語を複数グループに入れられないため、語が増えるほど設計が難しくなります。

同義語登録は「全商品を網羅する」ためではなく「0件検索の上位20語だけを潰す」ために使うと現実的です。上限に余裕を残せますし、効果も測りやすくなります。

ブログ記事や固定ページは検索結果に出る?

通常の検索では、商品以外(ブログ記事・固定ページ)は最大2件・検索結果の1ページ目のみという制限があります。コンテンツを充実させているストアでも、サイト内検索からはほとんど到達されません。

出典:Shopify Liquid objects — search

商品とコンテンツを横断して探させたい場合は、この制限を回避できるアプリが必要になります。

0件ヒットのキーワードはどこで確認できる?

Shopifyのストア分析にある「結果の得られない上位オンラインストア検索」レポートで確認できます。ベーシックプラン以上で利用できるレポートです。

まずはこのレポートの上位20語を見てください。改善対象が具体的な言葉として出てくるので、同義語登録でもアプリ導入でも、効果の測りやすい単位で手を打てます。

日本語検索を本気で改善するには何を導入すればいい?

判断の順序はこうなります。

  1. 1

    まず0件検索を確認する

    ストア分析の0件検索レポートを見て、実際にどれだけ取りこぼしているかを把握します。件数が少なければ、そもそも対処は不要です。
  2. 2

    上位20語を同義語で潰す

    Search & Discovery は無料です。0件検索の上位語だけを同義語登録すれば、コストゼロで一定の改善ができます。
  3. 3

    上限と運用負荷で判断する

    同義語が増え続ける、上限が見えてきた、ブログやページも検索対象にしたい——このどれかに当てはまったら、形態素解析を持つ日本語特化の検索アプリを検討します。

まるっと検索は、形態素解析で日本語を語の単位に切り分け、表記ゆれを自動で吸収する検索アプリです。商品・ブログ・固定ページの横断検索、検索分析にも対応しています。7日間の無料トライアルのあと、月額$29.99から。管理画面もサポートも日本語です。

よくある質問

無料アプリです。Shopifyが公式に提供しており、フィルター、同義語、検索結果のブースト、検索分析が使えます。日本語ロケールでセマンティック検索とタイポ許容が動かないのは、有料・無料の問題ではなくロケール単位の仕様です。

理屈のうえでは英語ロケールの挙動になりますが、現実的な選択肢ではありません。日本語の商品名を英語ロケールで検索させても、日本語のステミングやtrigramが効かなくなるため、かえって精度が落ちます。日本語の商品を日本語のお客様に探させる以上、日本語ロケールで対処するのが前提になります。

全商品を網羅しようとしないでください。ストア全体で1,000語という上限があり、1商品あたり数語を消費するため、数百商品規模ですぐ足りなくなります。0件検索レポートの上位20語から着手し、効果を確認しながら足していくのが現実的です。

全体のコンバージョン率だけでは、季節要因や広告の影響と区別できません。「0件検索率」「検索後の商品クリック率」「検索を使った人の購入率」の3つを改善前後で比較してください。とくに0件検索率は原因が特定しやすく、上位語を潰すだけで体感が変わります。

対応しているものもありますが、多くは同義語の手動登録に頼る構造です。日本語の形態素解析を主目的に設計されていないため、辞書ベースで自動的に語を切り分ける処理は期待しにくくなります。商品数が1万点を超える、英語圏の顧客が中心といった条件がなければ、日本語特化のアプリのほうが費用対効果は合いやすいです。

まとめ

Shopify Search & Discovery は無料で、フィルターや検索分析は十分に使えます。ただし日本語ロケールではセマンティック検索とタイポ許容が動かないという前提を知らないまま導入すると、「AIが意味を理解してくれるはず」という期待とのズレが残ります。

まずは自分のストアで、ひらがな・カタカナ・漢字の3通り検索を試してください。そこが出発点です。

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この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。

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