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Pepinby SHIN
コラム2026-04-155分で読めます
コラムソロプレナー資金管理

ソロプレナーの資金管理術 — 会社員から独立して、お金の考え方はどう変わったか

ソロプレナーの資金管理術 — 会社員から独立して、お金の考え方はどう変わったか

「独立してから一番変わったのは、お金の扱い方ですね」。先日、同じタイミングで独立した知人と話していて、自然とこの言葉が出ました。

会社員時代は、給与が毎月決まった日に振り込まれて、税金と社会保険は会社が引いてくれて、住民税もどこかで勝手に計算されていた。わたしが考えることと言えば、毎月の生活費とちょっとした貯金ぐらい。そんな気楽な時代は、独立初月で終わりました。

この記事は、Shopifyアプリ開発を軸にソロプレナーとして活動し始めて まだ3ヶ月目 のわたしが、独立してからの お金の管理の仕方 をどう組み立て直したか、という話です。半年、1年やってから書くべきテーマかもしれませんが、逆に 独立直後の生々しい実感 を残しておきたかったので書きます。きれいにまとめた体系論ではなく、「これがないと回らない」とこの3ヶ月で痛感したことを、実感ベースで書きました。これから独立する方、すでに独立したけどお金の管理がなんとなく雑なままの方の、参考になれば。

何が一番変わったか:お金の「見え方」

会社員時代と一番変わったのは、 お金の流れが自分で見えるようになった ことでした。逆に言うと、会社員時代は見えていなかった、ということです。

会社員だと給与から天引きされる厚生年金・健康保険・住民税・所得税が、独立すると 全部「自分で払う」 に変わります。年金は国民年金+国民年金基金(任意)、健康保険は国保、税金は確定申告で翌年に請求される。毎月振り込まれる金額を見ても、そこには何の意味もありません。大事なのは「手元に残るお金」ではなく「税金・保険・将来の仕入れを引いたあとのお金」です。

独立1ヶ月目、売上が入金されて「これが全部使えるお金だ」と勘違いしそうになりました。実際は、その売上から消費税、所得税、社会保険料、事業のランニングコスト、将来の開発投資を引いた残りが、初めて「自分のお金」になる。この構造をようやく体で理解できたのが、独立3ヶ月目のいまです。

やったこと:独立初月から3ヶ月目までに組み立てたこと

時系列で書いていきます。あとから振り返ると「ここでやっておいてよかった」という順番がはっきり見えました。

  1. 独立前(退職1ヶ月前)

    口座を分けた

    これが一番大事でした。プライベート用・事業用の2口座を分けて、それぞれ別の銀行で開設。
    プライベートは既存のメインバンク。事業用はネット銀行(手数料と使い勝手でGMOあおぞら)。
    分けておくだけで、売上が「全部使えるお金」に見える錯覚を防げます。独立前にやった準備のなかで、いま一番「やっておいてよかった」と感じている項目です。

  2. 独立1ヶ月目

    開業届と青色申告承認申請書を出した

    管轄の税務署に開業届と青色申告承認申請書を同時提出。どちらも無料でその場で受け取ってもらえます。
    青色申告を選ぶと 最大65万円の特別控除 が受けられるので、事業で生計を立てるなら実質ほぼ必須。白色申告との差額は、初年度の確定申告でしっかり効いてくるはず。
    出典:国税庁 - 青色申告制度

  3. 独立1ヶ月目(同時並行)

    会計ソフトを契約した

    freee会計の年払いプランを契約。月額換算で約2,000円なのですが、初年度はかなり安くなります。
    経費の記録・確定申告準備・請求書発行までこれ1つで回せるので、初期の時間投資として正解だったと感じています。
    クラウド会計ソフトを使うと、事業用口座と連携して自動で仕訳候補を出してくれる。 「確定申告のために年末に1年分まとめて入力する」という最悪のパターン を、独立初月で避けられたのは大きかった。

  4. 独立2ヶ月目

    固定費の棚卸しをした

    2ヶ月目で「サブスクに払ってる額、多くないか?」と気づいて、支出を全部洗い出しました。cloude code、GitHub、Vercel、Cloudflare、Fly.io、ドメイン管理... ざっと10個。
    使っていないものは即解約、年払いで20〜30%割引になるものは年払いへ切り替え。これだけで月1.5万円ほど削れます。
    固定費は一度組んでしまうと空気のように存在するので、 3ヶ月に一度は意識して見返す ルーティンを決めました。

  5. 独立3ヶ月目(現在)

    納税用の積立ルールと月次振り返りを仕組み化した

    いまやっているのがここ。売上の 30%を納税用口座に毎月自動振替 する設定を作りました。所得税・住民税・消費税・国民健康保険の合計目安として、ざっくり30%を最初の基準に。
    足りなければ翌年から調整、余れば事業投資に回す、という運用方針にしています。来年の確定申告で実際に過不足が見えたら、率を調整する予定。
    同時に、毎月末の30分を「財務振り返りタイム」に固定。売上・経費・事業用口座残高・納税用口座残高をスプレッドシートに記録して、前月比でグラフ化しはじめました。まだ3ヶ月分しかデータがないけれど、 月次で数字を見るだけで、お金の流れに対する感覚がまるで違う のを実感しています。

学んだこと:3ヶ月でハッキリ見えた3つの教訓

まだ3ヶ月目。ここから先に見えてくるものも当然あるはずですが、 この短期間ですでに実感している教訓 を3つに絞ってまとめます。どれも事前にネットで読んでいた話ばかりなのに、実際にやってみないと身につかなかった、というのが正直なところです。

教訓1:売上 ≠ 使えるお金。最低30%は先に寄せる 。売上の30%を納税用口座に自動で振り分けるルールを作った瞬間、「このお金は使っていいのか?」の迷いが消えました。「手元の現金」を見て判断するクセを、最初に壊すべきです。確定申告はまだ未体験なので、そこでの手応えはまた1年後に書きます。

教訓2:固定費は定期的に刈り込む 。サブスクは一度契約すると透明になる。3ヶ月に1回は「これ本当に使ってる?」を全サービスに対して問い直す。独立2ヶ月目に一度棚卸ししただけで月1.5万円削れたので、刈り込みの効果は想像以上でした。

教訓3:会計ソフトは即日契約する 。「最初は手書きで十分」と思いがちですが、3ヶ月もすれば仕訳が溜まって確定申告が地獄になるのは目に見えています。月2,000円のコストで時間を買える、と割り切るのが正解でした。

独立前の自分に一番言いたいこと

独立してまだ3ヶ月しか経っていませんが、独立前の自分に1つだけアドバイスできるとしたら、もう完全にこれだなと思っています。

「口座を分けて、売上の30%を納税用に寄せるルールを、独立初日に作ってしまえ。頭でわかっていてもやらない人が多い部分を、仕組みで先に殺しておけば、あとが全部楽になる」

独立前の自分へ

資金管理はカッコいいテーマじゃないし、本当は技術やプロダクトに時間を使いたい。わかります。でも、ここを仕組み化しておかないと、確定申告期やキャッシュが薄くなる月に、判断力を全部吸われます。プロダクトの開発スピードにも直結する話です。

「お金の管理が面倒」と思っている時点で、仕組みがまだ個人の気合に依存している証拠。口座を分ける・自動振替を設定する・会計ソフトを契約する。この3つだけでも、考える必要がほぼゼロの状態に持っていけます。

読者へのメッセージ

ソロプレナーの資金管理は、派手な節税テクニックや投資の話ではなく、 「毎月同じ動きを機械的に続けられる仕組み」 を作れるかどうかでほぼ決まる。まだ3ヶ月しかやっていないわたしが言えるのは、そこまでです。完璧にできているわけではなく、むしろ試行錯誤の真っ最中。

ただ、独立前から「口座を3つに分ける」「青色申告で始める」「会計ソフトを即日契約する」という3点だけでも、最初の3ヶ月の景色が全然違ったはず、という実感はあります。これから独立する方は、プロダクト開発と同じ熱量で、この3つに時間を使ってみてほしいです。

わたし自身はこれから、初めての確定申告という最大の山場を控えています。実際にやってみてわかったこと、いまの仕組みで足りなかった部分が見えてきたら、続編としてまた書きます。同じ立場の方がいたら、うまくいった工夫を教えてもらえると嬉しいです。

→ SHINの活動プロフィールを読む

この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。

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