健康食品・サプリメントECの始め方 — Shopifyで販売する際の注意点と成功のコツ
「自分で企画したサプリメントをネットで売りたい」「健康食品のD2Cブランドを立ち上げたい」。そんな思いを持つ方が増えています。
健康意識の高まりとEC市場の成長が重なり、健康食品・サプリメントはオンライン販売との相性がとても良いジャンルです。ただし、このジャンルには 薬機法 や 景表法 という避けて通れない法的ルールがあります。知らずに販売を始めると、行政指導や広告停止のリスクを抱えることになります。
出典:富士経済 健康食品・サプリメント市場調査(2024年)
この記事では、Shopifyで健康食品・サプリメントを販売するために知っておくべき法律の注意点から、定期購入の設定方法、そしてお客様の信頼を得るためのマーケティング戦略までをまとめました。
薬機法と景表法。まず押さえるべき2つの法律
健康食品・サプリメントECで最も重要なのが、法律への対応です。ここを軽視すると、広告が停止になったり、最悪の場合は書類送検されるケースもあります。
- 薬機法(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)
健康食品やサプリメントは「食品」であり「医薬品」ではありません。そのため、医薬品のような効果効能を標榜することが禁止されています。商品ページや広告で「病気が治る」「血圧が下がる」といった表現をすると薬機法違反になります。
- 景品表示法(景表法)
実際の商品よりも著しく優良であると消費者に誤認させる表示(優良誤認表示)を禁止する法律です。「飲むだけで10kg痩せる」のような根拠のない表現は景表法違反になります。2024年10月から確約手続制度も導入され、違反時の課徴金リスクがさらに高まっています。
使ってはいけないNG表現の例
以下のような表現は薬機法・景表法に抵触するリスクが非常に高いため、商品ページ・広告・SNS投稿すべてで使用を避けてください。
- 「癌が治る」「糖尿病を予防する」など病名を挙げた効果の訴求
- 「飲むだけで−10kg」など根拠のない痩身効果
- 「医師が推薦」と書いておきながら具体的な根拠がない
- 「体験談」の体裁で効果効能を暗示する表現
- ビフォーアフター写真で劇的な変化を演出
出典:消費者庁 健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項
使えるOK表現の方向性
では、どのように商品の魅力を伝えればいいのでしょうか。法的にリスクの低い表現の方向性をまとめました。
迷ったら 「これは医薬品だと誤認されないか?」 と自問してみてください。少しでも「薬っぽい」と感じる表現は避けるのが安全です。判断に迷う場合は、薬事チェックの専門サービスや行政書士に相談することをおすすめします。
Shopifyでの定期購入(サブスクリプション)設定
健康食品・サプリメントは、定期購入との相性が抜群です。効果を実感するには継続が必要という商品特性が、そのまま定期購入の動機になります。
Shopifyで定期購入を導入するには、サブスクリプション対応アプリが必要です。
- 1
サブスクアプリをインストールする
定期購買アプリやLoop Subscriptionsなど、日本市場に対応したアプリを選びましょう。日本語サポートがあるかどうかは重要なポイントです。 - 2
定期購入プランを設定する
30日ごと、60日ごとなどの配送間隔と、定期購入限定の割引率(10〜15%が一般的)を設定します。 - 3
商品ページに定期購入オプションを表示する
都度購入と定期購入を並べて表示し、定期購入の価格メリットが一目でわかるようにします。 - 4
マイページでスキップ・解約を可能にする
お客様が自分のタイミングで配送スキップや解約ができる導線を用意します。解約のハードルを上げるとクレームの原因になるため、わかりやすさを優先しましょう。
定期購入の初回割引を大きくしすぎると「初回だけ買って解約」というユーザーが増えます。初回割引は10〜20%程度に抑え、継続特典(3回目に特別プレゼントなど)で長期継続を促す設計がおすすめです。
お客様の信頼を勝ち取るための5つの施策
健康食品・サプリメントは、お客様が「体に入れるもの」です。だからこそ、他のジャンル以上に 信頼の構築 が売上に直結します。
- 01
製造工程と原材料の透明性を確保する
GMP認定工場で製造していること、原材料の産地、品質管理体制を商品ページに明記しましょう。「何が入っているかわからない」という不安を解消することが第一歩です。 - 02
第三者機関の分析結果を掲載する
成分分析表や残留農薬検査の結果など、第三者機関による客観的なデータがあれば積極的に掲載してください。 - 03
開発ストーリーを丁寧に伝える
なぜこの商品を作ったのか、どんな想いで成分を選んだのか。ブランドの背景にあるストーリーは、お客様との感情的なつながりを生みます。 - 04
返金保証で購入のハードルを下げる
「30日間返金保証」のような仕組みがあると、初めてのお客様でも試しやすくなります。実際の返金率は数%程度に収まるケースがほとんどです。 - 05
レビュー・口コミを積極的に集める
Shopifyのレビューアプリ(Judge.meなど)を導入して、購入後にレビュー依頼メールを自動送信しましょう。リアルな口コミは最強の広告です。
健康食品ECの開業チェックリスト
最後に、販売開始前に確認すべきポイントをチェックリストにまとめました。
- 商品カテゴリの確認(健康食品・栄養機能食品・機能性表示食品のいずれか)
- 薬機法に抵触しない商品説明・広告表現の確認
- 景表法に基づく根拠資料の準備(効果を示唆する場合)
- 食品表示ラベル(原材料名・栄養成分・アレルギー情報)の作成
- 特定商取引法に基づく表記ページの整備
- 返品・返金ポリシーの策定
- 定期購入の設定とテスト注文
- 決済方法の設定(Shopify Payments・コンビニ決済など)
機能性表示食品として消費者庁に届出をすると、科学的根拠に基づいた機能性の表示が認められます。たとえば「本品にはGABAが含まれます。GABAには血圧が高めの方の血圧を下げる機能があることが報告されています」といった具体的な機能を訴求できるようになります。届出は無料ですが、安全性・機能性の科学的根拠を示す資料の準備が必要です。詳しくは 消費者庁 機能性表示食品制度 を確認してください。
GMP(Good Manufacturing Practice)は「適正製造規範」と呼ばれる製造管理の基準です。原材料の受入から製品の出荷まで、一貫した品質管理体制が整っていることを第三者機関が認定します。健康食品のGMP認定は 日本健康・栄養食品協会 などが実施しています。GMP認定工場で製造していることは、お客様に安心感を与える大きな材料になります。
初めて健康食品ECを立ち上げる場合は、OEM製造(委託製造)がおすすめです。OEMなら製造設備への初期投資が不要で、小ロット(500〜1,000個程度)から始められます。商品の企画・処方はOEMメーカーと相談しながら決められるので、専門知識がなくてもスタートできます。まずはOEMで市場の反応を見て、売上が安定してきたら自社製造を検討するという段階的なアプローチが現実的です。
健康食品・サプリメントECは、法律の壁さえ正しくクリアすれば、定期購入による安定収益が見込める魅力的なビジネスです。薬機法と景表法を味方につけて、お客様の信頼を積み上げていきましょう。


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