Shopifyで返品・交換ポリシーを設定する方法|テンプレート付き
Shopifyで返品・交換ポリシーを整えるなら、 管理画面の「設定→ポリシー」で文面を入力 → 「返品ルール」で期間・送料・対象外を定義 → セルフサーブリターンを有効化 の3ステップで完結します。日本のECなら特定商取引法により返品条件の表示は義務であり、未掲載のままだと商品到着後8日間は法定返品権が発生してしまいます(出典:消費者庁 特定商取引法ガイド)。
返品ポリシーは「コスト」ではなく「コンバージョンを底上げする投資」です。この記事では、設定方法・テンプレート・運用の疑問にQ&A形式で答えていきます。
このページでわかること
Q1. 返品ポリシーは法的に何を書かなければならない?
特定商取引法により、ネットショップでは 返品の可否・条件・送料負担 を表示することが義務付けられています。表示がないと、商品到着後8日間は消費者が送料自己負担で返品できる「法定返品権」が自動的に発生してしまいます。
- 特定商取引法に基づく返品表示義務
通信販売事業者は、返品の特約(可否・期間・送料負担)を「広告」として明示する必要があります。Shopifyでは管理画面のポリシーページがこれに該当します。
返品不可とする場合も、その旨を明記しないと法定返品権が発生します。「ノーリターン・ノーキャンセル」は表示があって初めて主張できます。
わたしがShopifyアプリ開発者として複数ストアの実装を見てきた中でも、ここを曖昧にしているストアは意外と多いです。テンプレートをそのまま貼って「返品OK」と書きさえすれば、最低限の法的リスクは回避できます。
Q2. Shopify管理画面ではどう設定する?
Shopifyの返品設定は2つに分かれています。 「ポリシーページ」(文面) と 「返品ルール」(自動化用パラメータ) です。両方を整えて初めて、セルフサーブリターンが正しく動きます。
- 1
管理画面の「設定」→「ポリシー」を開く
Shopify管理画面の左下「設定」をクリックし、メニューから「ポリシー」を選択します。返金ポリシーの入力欄があります。
- 2
返金ポリシーに文面を貼る
Q3のテンプレートをコピーして貼り付け、自分のストアに合わせて修正します。Shopifyのテンプレート生成機能は英語ベースなので、日本のストアではそのまま使わないほうがよいです。
- 3
「返品ルール」で自動化パラメータを設定
「設定」→「ポリシー」→「返品ルール」の「管理」を開きます。返品可能な期間・返品送料・返品手数料・返品対象外コレクションを指定します。
- 4
セルフサーブリターンを有効化
「設定」→「お客様アカウント」で「新しいバージョンのお客様アカウント」を有効にし、「セルフサービス返品」のトグルをオンにします。これでお客様がマイページから自分で返品申請できるようになります。
- 5
テスト注文で動作確認
返品ルールの「オンにする」をクリック後、テスト注文を作成して、お客様視点の返品フローを通しで確認します。通知メールの文面もここで一緒にチェックしておきましょう。
出典:Shopify ヘルプセンター — セルフサーブリターンの設定
セルフサーブリターンは現時点で 交換リクエストには非対応 です。お客様が交換を希望する場合は、一度返品して再注文する流れになります。交換まで自動化したいなら、Q6で紹介する Recustomer などのアプリを検討しましょう。
Q3. すぐ使えるテンプレートはある?
日本のECストア向けに作成したテンプレートです。コピペして商品ジャンルに合わせて修正すれば、最低限の法的要件は満たせます。
【返品・交換ポリシー】
■ 返品について
商品到着後14日以内にご連絡いただいた場合、返品を承ります。
<返品条件>
・商品の不良、破損、誤送の場合:送料当店負担で返品・交換いたします
・お客様都合の場合(イメージ違い等):送料はお客様のご負担となります
<返品できない商品>
・開封済み・使用済みの商品
・セール品・アウトレット品
・名入れ・カスタムオーダー品
・食品・衛生用品
■ 交換について
サイズ交換・カラー交換は、在庫がある場合に限り承ります。
商品到着後14日以内にご連絡ください。
■ 返金について
返品商品の到着確認後、7営業日以内にご購入時の決済方法にて返金いたします。
■ 返品・交換の手順
1. マイページにログインし、該当の注文から「返品リクエスト」を送信
2. 当店から返品手順のご案内メールをお送りします
3. 商品を梱包し、指定の方法で返送してください
4. 商品到着確認後、返金または交換品の発送を行います
■ お問い合わせ
返品・交換に関するご質問は、下記までお気軽にご連絡ください。
メール:(メールアドレス)
お問い合わせフォーム:(URL)
- 返品可能な期間を明記している
- 送料負担の条件を明確にしている
- 返品できない商品を列挙している
- 返金の方法と期間を記載している
- 返品の手順を分かりやすく説明している
- 問い合わせ先を記載している
このテンプレートはあくまで参考例です。取り扱う商品やビジネスの状況に合わせて必ずカスタマイズしてください。法的な判断が必要な場合は専門家に相談しましょう。
Q4. 返品期間と送料負担、相場はどれくらい?
ストアの方針を決めるときに迷いやすい2つの数字です。日本のECでは、返品期間は7〜30日、送料負担は「不良時はストア・お客様都合はお客様」が一般的です。
| 項目 | アパレル | 雑貨・ガジェット | 食品・衛生品 |
|---|---|---|---|
| 返品期間 | 30日 | 14日 | 7日 or 不可 |
| お客様都合の送料 | お客様負担 | お客様負担 | 原則不可 |
| 不良時の送料 | ストア負担 | ストア負担 | ストア負担 |
| 返品手数料 | 0円 | 0円 | — |
返品送料を「ストア負担(送料無料返品)」にするとコンバージョン率は明確に上がりますが、コスト負担も増えます。まずは「お客様都合の返品送料はお客様負担」から始め、データを見て調整するのが現実的です。
- 運用コストが安定する
- 安易な返品が抑制される
- ECで最も一般的な選択肢
- ただしCVR向上効果は限定的
- 購入のハードルが大きく下がる
- アパレルなど試着前提の商品で効果大
- 返品率上昇とコスト増のリスク
- 中級者向け(データを見て判断)
出典:Recustomer 2023年度ECサイト返品・交換データ調査
Q5. 返品率を下げるには何ができる?
返品対応の仕組みを整えるのと同じくらい、 そもそも返品が発生しにくい商品ページ作り が大事です。日本のEC平均返品率は5〜10%(出典:エルテックス EC返品率調査)。これを下げる施策は、商品ページと運用の両面に分かれます。
- 01
商品写真を充実させる
複数アングル、着用イメージ、サイズ感が分かる写真を掲載しましょう。「思っていたのと違う」を物理的に減らせます。 - 02
サイズガイドを用意する
アパレルなら採寸表とモデルの着用サイズを明記するだけで返品率は下がります。 - 03
商品説明を正確に書く
素材感・色味・重量など、実物をイメージしやすい情報を盛り込みます。誇張は禁物です。 - 04
レビュー・UGCを活用する
実際の購入者の写真やレビューがあると、サイズ感や使用感をイメージしやすくなります。 - 05
梱包を丁寧にする
配送中の破損は返品の大きな原因です。緩衝材の使い方や箱のサイズに気を配りましょう。 - 06
返品理由を月次で分析する
返品データを定期的に確認し、同じ理由が繰り返されていないかチェックします。改善のヒントが詰まっています。
返品理由の月次分析は、Shopify管理画面の「注文→返品」から CSV エクスポートして集計するだけでも始められます。「サイズ違い」が多ければサイズガイド改善、「破損」が多ければ梱包改善、と打ち手が一意に決まります。
Q6. 返品管理に便利なShopifyアプリは?
返品対応を効率化するアプリは、 国内サポートの有無 と 交換対応の必要性 で選ぶとよいです。
| アプリ | 強み | 日本語対応 | こんなストア向け |
|---|---|---|---|
| Recustomer | 日本のEC向け、交換対応・返品ポータル | ◎ | 国内ストア全般 |
| Loop Returns | 交換促進で返金額を減らす仕組み | × | 英語圏顧客中心のD2C |
| AfterShip Returns | 返品追跡と自動化に強い | △ | 越境ECや多国展開 |
Recustomer 一択でよいです。日本語UI・国内サポート・交換フロー対応が揃っており、Shopifyの公式パートナー。導入後は返品処理時間が半分以下になるケースが多いです。
Loop Returns または AfterShip Returns を検討しましょう。特に Loop Returns は「返品ではなく交換」へ自然に誘導するUIが秀逸で、返金額の絶対値を下げられます。
まだ迷っている方へ
返品ポリシーで悩む時間は、テンプレートを貼って「とりあえず公開」してから調整するほうが早いです。Q3のテンプレートは特定商取引法の最低要件を満たしているので、まずは設置してから自分のストアの返品データを見て、期間・送料・対象外を磨いていきましょう。「完璧なポリシー」より「公開されているポリシー」のほうが100倍売上に効きます。
「返品を受け付ける」ことは、売上を減らすことではありません。むしろ、安心して買い物ができるストアとして、お客様からの信頼を積み上げていくための仕組みです。


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