Shopify Customer Tags Guide: Strengthen Marketing with Smart Segmentation

「メルマガを全員に一斉送信しているけど、開封率が下がってきた」「リピーターと新規のお客様に同じ案内を送っていいのか迷っている」
ECサイトを運営していると、こうした悩みにぶつかる場面が出てきます。
わたし自身、Shopifyストアの運営に携わっていたとき、すべてのお客様に同じメールを送っていた時期がありました。ある日ふと、購入3回目のVIP顧客にも「はじめまして」的な文面を送っていたことに気づいて、これはまずいと。顧客タグでセグメントを分け始めてから、メール施策の反応が明らかに変わりました。
「全員に同じメッセージ」から脱却するカギになるのが、Shopifyの 顧客タグ と セグメント機能 です。
出典:Campaign Monitor - The Power of Email Segmentation
セグメント配信は一斉配信と比べて 収益を最大760%向上 させたというデータもあります。大きな数字に見えますが、考えてみれば当然です。興味のない情報は読まれない。お客様が「これ、自分のことだ」と感じるメッセージを届けられるかどうかで、反応はまるで違ってきます。
この記事では、Shopifyの顧客タグの基本から、セグメントの作り方、Shopify Flowを使った自動タグ付け、そして実践的なマーケティング活用法まで、初心者でもすぐに始められるように解説していきます。
顧客タグとは? — 基本を理解する
- 顧客タグ
Shopifyの管理画面で、個々のお客様に付けられるラベルのこと。「VIP」「初回購入」「メルマガ登録済み」など、自由なテキストでタグを作成でき、1人の顧客に対して最大250個まで付与できます。タグを使うことで顧客をグループ分けし、セグメント配信やフィルタリングに活用できます。
顧客タグは、いわばお客様一人ひとりに貼る「ふせん」のようなものです。紙の顧客台帳に色分けしたシールを貼るのと同じ感覚で、デジタル上でお客様を整理できます。
タグの付け方(手動)
手動でタグを付ける方法はとてもシンプルです。
- 1
管理画面で「顧客管理」を開く
Shopify管理画面 にログインし、左メニューから「顧客管理」をクリックします。
- 2
対象の顧客を選択する
タグを付けたいお客様の名前をクリックして、顧客詳細ページを開きます。
- 3
タグ欄にテキストを入力する
顧客詳細ページの右側にある「タグ」セクションで、任意のテキストを入力してEnterキーを押します。「VIP」「卸売」「展示会来場」など、自由に設定できます。
- 4
複数顧客への一括タグ付け
顧客一覧画面でチェックボックスを使って複数のお客様を選択し、「タグを追加」から一括でタグ付けすることも可能です。
タグ名はあとから変更できません。最初にルールを決めておくと混乱しません。たとえば「VIP」「vip」「VIP」が混在すると別のタグとして扱われるため、半角英字・小文字で統一するのがおすすめです。
おすすめの顧客タグ設計 — まず作るべき5カテゴリ
「タグが自由に付けられる」と言われても、何から始めればいいか迷いますよね。わたしの経験上、最初から細かくやりすぎると運用が続かなくなります。まずは以下の5カテゴリから始めるのがおすすめです。
- 01
購入ステータス系
「初回購入」「リピーター」「VIP(累計○回以上)」「休眠(最終購入から90日以上)」など。もっとも基本的で、活用頻度が高いタグです。
- 02
流入経路系
「Instagram経由」「Google広告」「展示会」「友人紹介」など。どのチャネルが質の高いお客様を連れてきているか、あとから分析できます。
- 03
商品カテゴリ系
「アパレル購入者」「食品購入者」「ギフト利用」など。購入商品の傾向に応じたレコメンドやクロスセルに活用します。
- 04
対応メモ系
「要注意対応」「返品履歴あり」「法人問い合わせ」など。カスタマーサポートで確認すべき情報をタグとして残します。
- 05
キャンペーン系
「2026春セール参加」「サンプル配布済み」「LINE登録」など。施策ごとの対象者を後追いできるようにします。
タグは増えすぎると管理が大変になります。 最初は10〜15個程度 に絞り、運用しながら必要に応じて追加していく方法が現実的です。使わなくなったタグは定期的に整理しましょう。
セグメント機能でタグを活かす
タグを付けただけでは、ただのラベルにすぎません。タグの真価は、 セグメント機能と組み合わせる ことで発揮されます。
- 顧客セグメント
特定の条件に合致する顧客を自動的にグループ化する機能。Shopifyの管理画面「顧客管理」から作成でき、タグ・購入回数・地域・メール購読状況などを組み合わせた条件指定が可能です。条件に一致する顧客が自動で追加・除外されるため、一度作れば手動で更新する必要がありません。
セグメントの作り方
- 1
顧客管理画面を開く
Shopify管理画面の左メニューから「顧客管理」をクリックします。
- 2
フィルターを追加する
画面上部の「絞り込み」ボタンをクリックし、条件を指定します。タグで絞り込む場合は、フィルター構文で
customer_tags CONTAINS 'VIP'のように入力します。 - 3
セグメントを保存する
絞り込み結果が表示されたら「セグメントを保存」をクリックし、わかりやすい名前(例:「VIP顧客」)を付けて保存します。
よく使うセグメントの構文例
Shopifyのセグメントは ShopifyQL というクエリ言語で条件を書きます。難しそうに見えますが、管理画面のGUIから選択するだけでも作成できるので安心してください。
customer_tags CONTAINS 'VIP' AND number_of_orders >= 3
購入回数とタグの両方で絞り込むことで、より精度の高いVIPセグメントが作れます。
customer_tags CONTAINS '休眠' OR (last_order_date < -90d AND number_of_orders >= 1)
手動タグと購入日の条件を組み合わせています。タグがなくても購入日ベースで自動的に拾えるのがポイントです。
email_subscription_status = 'SUBSCRIBED' AND number_of_orders = 1
2回目購入を促すフォローメールの対象セグメントとして有効です。
customer_tags CONTAINS 'アパレル購入者' AND customer_tags CONTAINS 'リピーター'
複数タグのAND条件で、クロスセルの対象を精密に絞り込めます。
出典:Shopify Dev - Segment Query Language Reference
Shopify Flowで顧客タグを自動化する
手動でタグを付けるのは、顧客数が少ないうちは問題ありません。でも、月に数百件の注文が入るようになると、手が回らなくなります。
そこで活躍するのが Shopify Flow です。
- Shopify Flow
Shopifyが公式に提供する自動化ツール。「もし○○が起きたら、△△を実行する」というワークフローを、コーディング不要で作成できます。全プランで利用可能(2025年にBasicプランにも開放済み)。
出典:Shopify公式ヘルプ - Shopify Flow
自動タグ付けのワークフロー例
以下は、実際にわたしが運用で使ってきたワークフローの一部です。どれも設定は数分で完了します。
- 注文が作成されたら購入回数に応じて「初回購入」「リピーター」「VIP」タグを自動付与
- 累計購入金額が5万円を超えたら「高額顧客」タグを追加
- 特定の商品を購入したら「○○購入者」タグを付与(クロスセル用)
- 特定のクーポンコードを使用した顧客に「キャンペーン参加」タグを追加
- 最終購入から90日経過した顧客に「休眠」タグを付与
Flowの設定手順(購入回数ベースの自動タグ付け)
- 1
Shopify Flowを開く
管理画面の「設定」→「アプリと販売チャネル」から Shopify Flow を開きます。または左メニューの「自動化」からもアクセスできます。
- 2
新しいワークフローを作成
「ワークフローを作成」をクリックし、トリガーとして「Order created(注文が作成された時)」を選択します。
- 3
条件を設定する
「条件」ブロックを追加し、「Customer > Number of orders」で購入回数の条件を指定します。たとえば「= 1」なら初回購入、「>= 3」ならリピーターです。
- 4
アクションを設定する
「アクション」ブロックで「Add customer tag」を選択し、付与するタグ名(例:「リピーター」)を入力します。
- 5
有効化してテスト
ワークフローを有効にしたあと、テスト注文を作成して正しくタグが付与されるか確認しましょう。
出典:Shopify公式ヘルプ - Add customer tags(Flowアクション)
Shopify Flowにはテンプレートが用意されています。「ワークフローを作成」画面で「テンプレートを閲覧」をクリックすると、タグ付け関連のテンプレートがいくつか見つかります。ゼロから作るより、テンプレートをベースにカスタマイズするほうが楽です。
自動タグ付けアプリという選択肢
Shopify Flowだけでは対応しきれない複雑な条件(RFM分析ベースのタグ付けなど)が必要な場合は、専用アプリの導入も検討してみてください。
出典:SC Customer Tagging - Shopify App Store
わたしの考えとしては、 まずはShopify Flowで始めて、足りなくなったら専用アプリを検討する という順番がおすすめです。最初からアプリを入れると月額コストが増えますし、Flowの無料枠でできることは意外と多いです。
タグ × セグメントの実践マーケティング活用法
ここからが本題です。タグとセグメントを作っただけでは売上は変わりません。それをどうマーケティングに活かすか、具体的なシナリオを5つ紹介します。
1. VIP顧客への先行販売・限定オファー
「VIP」タグが付いた顧客セグメントに、新商品の先行販売や限定クーポンをメールで案内します。特別感のある体験がロイヤリティをさらに高め、SNSでの口コミにもつながります。
セグメント例: customer_tags CONTAINS 'VIP'
施策: Shopify Messagingで「VIP限定・24時間先行販売」メールを配信
2. 初回購入者へのフォローアップ
初回購入から7日後に、お礼メールと2回目購入クーポンを自動送信。この「2回目の壁」を越えられるかどうかが、リピーター化の分かれ目です。
セグメント例: number_of_orders = 1 AND customer_tags CONTAINS '初回購入'
施策: Shopify Flowのオートメーションで7日後にメール自動送信
3. 休眠顧客の掘り起こし
最終購入から90日以上経過した顧客に「お久しぶりです」メールを送信。限定クーポンを添えると、戻ってきてくれる確率が上がります。
セグメント例: customer_tags CONTAINS '休眠'
施策: 「○○様、お元気ですか?」のパーソナライズ件名 + 15%OFFクーポン
4. 商品カテゴリ別のクロスセル
アパレルを購入したお客様にアクセサリーを、食品を購入したお客様に関連調味料をおすすめ。「全員に全商品」ではなく「興味がありそうなものだけ」を届けるのが、嫌がられないセールスの基本です。
セグメント例: customer_tags CONTAINS 'アパレル購入者'
施策: 「このトップスに合うアクセサリー3選」のメール配信
5. 流入経路別の効果測定
Instagram経由のお客様とGoogle広告経由のお客様で、LTV(顧客生涯価値)にどれだけ差があるか。タグで経路を記録しておけば、どの広告チャネルに予算を集中すべきか判断できるようになります。
セグメント例: customer_tags CONTAINS 'Instagram経由'
施策: セグメントごとの購入回数・金額を定期的にレビュー
顧客タグ運用でよくある失敗と対策
| よくある失敗 | 対策 |
|---|---|
| タグ名の表記ゆれ(「VIP」と「vip」が混在) | 命名ルールを事前に決めて共有する |
| タグが増えすぎて管理できなくなる | 四半期ごとに棚卸しして不要なタグを削除する |
| タグを付けたがセグメント配信に活かしていない | タグを作る前に「このタグで何をするか」を決める |
| 手動タグ付けが追いつかず放置される | Shopify Flowで自動化を優先する |
| 個人情報をタグに入れてしまう | 名前・住所・電話番号をタグにするのは絶対にNG |
顧客タグに個人を特定できる情報(フルネーム、電話番号など)を入れるのは避けてください。タグはスタッフ全員が閲覧できるため、情報管理の観点からリスクがあります。
まとめ — 「全員に同じ」を卒業しよう
- 顧客タグは「ふせん」のようなもの。1顧客につき最大250個まで付与できる
- 最初は5カテゴリ・10〜15個のタグから始めるのが現実的
- セグメント機能と組み合わせることで、タグの真価が発揮される
- Shopify Flowを使えば、タグ付けの自動化は追加費用なしで実現できる
- セグメント配信で「あなた向け」のメッセージを届けることが、売上向上のカギ
ECの世界では、「お客様全員に同じメッセージを送る時代」はとっくに終わっています。でも、高度なMAツールを導入する必要はありません。Shopifyの標準機能だけでも、顧客タグとセグメントを使えば十分にパーソナライズされたマーケティングが実現できます。
まずは今日、管理画面を開いて「VIP」タグをひとつ作ってみてください。たったそれだけのことが、お客様との関係を変える第一歩になります。


Shopify予約アプリ
まるっと予約
無料プランあり・日本語サポート
Shopifyストア構築もお任せください
「自分でShopifyを設定するのは不安」という方に、アプリ開発者本人がShopifyストア構築+まるっと予約の導入をまるごとサポートいたします。
関連記事

How to Use Shopify for Customer Management (CRM) for Salons and Small Businesses

How to Start Email Marketing on Shopify: Shopify Messaging vs Klaviyo
Getting Started with Shopify Flow: No-Code Automation Guide

How to Launch Your Shopify EC Store After Crowdfunding — A Step-by-Step Transition Guide
A/B Testing for EC Sites — How to Run Optimization Cycles on Shopify


