予約システムの決済手数料を比較 — STORES予約・RESERVA・Shopify

予約システムの手数料を比較すると、決済手数料は STORES予約が3.3%〜、Shopify(Basic)が3.55%、RESERVAが4.9%です。ただし月額料金を足したトータルコストで見ると、順位は売上規模でひっくり返ります。月商50万円なら3サービスの年間差はわずか1.5万円ですが、月商200万円まで伸びると年間27.3万円の差になります。「手数料が安いサービス」を探すより、 自分の売上規模でいくらになるかを計算するほうが早い というのが結論です。
この記事では、3サービスの料率を公式料金ページで確認したうえで、月商50万円・100万円・200万円の3パターンで年間トータルコストを計算しました。数字はすべて公式ページの表記から計算しています。
料金はいずれも2026年9月に各サービスの公式料金ページで確認した値です。料率・プランは改定されることがあるため、申し込み前に必ず公式サイト(別タブで開くことをおすすめします)で最新の表記をご確認ください。
予約システムの手数料は何を比較すればいい?
「手数料」と一口に言っても、予約システムのコストは3つの要素に分かれます。ここを分けずに比べると、料率だけ安いプランを選んで月額で損をする、という事故が起きます。
- 予約システムのコストを構成する3要素
①月額基本料(プランごとの固定費)、②決済手数料(オンライン決済の売上に対する料率)、③予約件数の上限(超えると上位プランへの移行や追加料金が必要)。この3つの掛け合わせが実際の支払額になります。
- 01
月額基本料
プランごとに固定でかかる費用です。年間契約(年払い)にすると月あたりの単価が下がる設計になっているサービスが多く、同じプラン名でも支払い方法で金額が変わります。
- 02
決済手数料
オンラインでカード決済を受けたときに、売上から差し引かれる率です。売上が増えるほど効いてくるのはここで、1ポイントの差が年間で数十万円になります。
- 03
月間予約件数の上限
見落とされがちですが、コストに直結します。上限に達するとプランを上げる必要があり、月額基本料が一段跳ね上がります。
料率だけを見て選ぶと、②は下がったのに①と③で増えた、ということが普通に起きます。以下ではこの3つを全部乗せて計算します。
RESERVAの決済手数料はいくら?STORES予約と比較
まずは②の決済手数料だけを並べます。
| サービス | オンライン決済の手数料率 | 備考 |
|---|---|---|
| STORES予約(フリープラン) | 5.2%〜 | 中小特別料率が適用された場合の表記 |
| STORES予約(スタンダード) | 3.3%〜 | スタンダードプランに加入した場合。中小特別料率適用時 |
| RESERVA | 4.9% | 全プラン共通。クレジットカード決済 |
| Shopify(Basic) | 3.55% | Shopifyペイメント利用時、国内カード |
| Shopify(Grow) | 3.4% | Shopifyペイメント利用時、国内カード |
| Shopify(Advanced) | 3.25% | Shopifyペイメント利用時、国内カード |
STORES予約の公式料金ページには「事前クレジットカード決済手数料は、フリープランの場合5.2%〜、スタンダードプラン加入の場合3.3%〜です(共に中小特別料率適用時)」と記載されています。いずれも「〜」付きの下限値なので、実際の適用料率は審査や条件によって変わります。本記事では下限値の5.2%と3.3%で試算していますが、申し込み時にご自身の適用料率を確認してください。
Shopifyは同じ売上でもプランによって料率が段階的に下がる設計です。Amexだけは料率が別建てで、Basic 3.9%/Grow 3.85%/Advanced 3.8%と表記されています。
Shopifyでは、Shopifyペイメント以外の外部決済サービスを使うと、カード会社の手数料とは別に取引手数料がかかります。公式料金ページの表記はBasic 2%/Grow 1%/Advanced 0.6%です。予約の事前決済でコストを最小化したいなら、Shopifyペイメントを使うことが前提になります。
Shopifyペイメントの審査や対応ブランドについては Shopifyペイメントの審査・設定・手数料まとめ にまとめています。
料率だけで並べると判断を誤るのはなぜ?
この表だけ見ると STORES予約のスタンダード(3.3%〜)が最安に見えます。ですが3.3%を適用するにはスタンダードプランへの加入が必要で、その月額が別途かかります。RESERVAは4.9%と高めですが、月額の安いプランが選べます。Shopifyは3.55%とその中間で、月額は円建てです。
つまり 料率の順位とトータルコストの順位は一致しません 。ここから実際に計算します。
年間トータルコストはどれだけ違う?
月商50万円・100万円・200万円の3パターンで、年間の「月額基本料+決済手数料」を計算します。
計算の前提条件
- 客単価は1万円、売上はすべてオンライン決済で処理される想定(月商50万=50件、100万=100件、200万=200件)
- STORES予約はスモールプラン(年間契約・月額9,790円/月200件まで)+スタンダードプラン(月額3,300円)で料率3.3%として計算
- RESERVAはブループラン(年払・月額3,850円/月200件まで)で料率4.9%として計算
- ShopifyはBasicプラン(年払・月額3,650円)+まるっと予約 Growth(月額49.99ドル)で料率3.55%として計算
- まるっと予約は米ドル建てのため、1ドル=155円として概算(為替で変動します)
月額の合計は、STORES予約が13,090円、RESERVAが3,850円、Shopifyが約11,400円(3,650円+約7,750円)です。ここに決済手数料が乗ります。
月商50万円の場合
この規模では3サービスの差は最大でも年間1.5万円です。月にすると1,200円ほどなので、正直なところ手数料でサービスを選ぶ意味はほとんどありません。使いやすさ、予約ページのデザイン、顧客管理の機能といった中身で選んだほうが合理的です。
料率が高いRESERVAが最安になるのは、月額基本料が3サービスの中で最も低いからです。売上が小さいうちは月額の差のほうが効きます。
月商100万円の場合

ここで順位が入れ替わります。月商50万円では最安だったRESERVAが、100万円では最も高くなりました。RESERVA(4.9%)とSTORES予約(3.3%)の料率差は1.6ポイント。年商1,200万円に掛けると年間19.2万円になり、月額基本料の差(年間約11.1万円)を引いても8.1万円が残るためです。
STORES予約とShopifyの差は年間1万円程度で、ほぼ横並びです。この規模になると、コストではなく「予約だけで完結させたいか、物販も同じサイトで売りたいか」で決めることになります。
月商200万円の場合
月商200万円では、最安と最高の差が年間27.3万円になります。内訳は単純で、RESERVAとSTORES予約の料率差1.6ポイントが年商2,400万円に対して38.4万円。そこから月額基本料の差11.1万円を引いた残りが27.3万円です。売上が2倍になると、料率の差もそのまま2倍で効いてきます。
ここまで来ると、料率0.1ポイントが年間2.4万円に相当します。売上が伸びている事業ほど、料率の見直しが効きます。
手数料を下げるために月額を足すのはどこが分岐点?
STORES予約で3.3%を適用するにはスタンダードプラン(月額3,300円)への加入が必要です。加入しない場合の表記は5.2%〜なので、差は1.9ポイント。この月額3,300円を払う価値があるのはどこからか、計算してみます。
出典:STORES 新プラン提供開始のお知らせ(月額3,300円)
月3,300円 ÷ 1.9% = 173,684円。つまり 月のカード決済額が約17.4万円を超えれば、月額3,300円を払って料率を下げたほうが安くなります 。月商50万円でも余裕で超える水準です。
同じ計算をShopifyでもやってみます。BasicからGrowに上げると月額は3,650円から10,100円(年払い)へ6,450円増え、料率は3.55%から3.4%へ0.15ポイント下がります。6,450円 ÷ 0.15% = 430万円。
Shopifyの上位プランは、料率目当てで上げるものではありません。月商430万円を超えるまではBasicのままのほうが安く、それ以前にプランを上げる理由は在庫ロケーションやレポート機能といった別の要素になります。
プランを上げるかどうかは「料率が下がるから」ではなく「固定費の増分を、下がった料率で取り返せるか」で判断してください。分岐点は 月額の増分 ÷ 料率の差 で計算できます。
自分の数字で計算するにはどうすればいい?
ここまでの試算は客単価1万円を前提にしたものなので、そのまま当てはまる方は多くないはずです。ご自身の数字に置き換えるときは、次の順番で進めると迷いません。
- 01
直近3か月の月間予約件数を出す
まずは対応できるプランを絞り込むために、繁忙月の件数を使います。平均ではなく繁忙月で見るのは、上限を超えた月だけプランを上げ下げするのが現実的ではないからです。
- 02
その件数に対応するプランの月額を各社の料金ページから拾う
年間契約と月払いで金額が変わるので、どちらで契約するかを先に決めてから拾ってください。ここで3社分の月額が揃います。
- 03
年商×料率を足す
月商×12×料率で年間の決済手数料が出ます。オンライン決済の比率が100%でない場合は、カード決済分の売上だけを掛けてください。現金や店頭決済の比率が高いほど、料率の差は小さくなります。
- 04
3社の合計額を並べて、差額が意思決定を変えるか確認する
差が年間1万円台なら、コストは判断材料から外して機能で選んだほうが結果的に得です。差が20万円を超えるなら、移行の手間をかける価値があります。
計算して出てきた年間コストが、そのまま持ち出しになるとは限りません。導入時の費用は補助の対象になることがあるので、予約システムの導入に使える補助金の対象条件 もあわせて見ておくと、比較の前提が変わります。
この4ステップなら、料金ページを見ながら10分ほどで終わります。予約システムの手数料比較でいちばん時間がかかるのは計算そのものではなく、「どのプランが自分の件数に対応しているか」を確認する部分です。
予約システムの手数料比較で見落としやすい項目
ここまでは月額と料率の話でしたが、実際の請求額にはもう少し要素があります。公式ページで確認できた範囲と、各自で確認が必要な範囲を分けて書きます。
- 1
月間予約件数の上限
STORES予約はフリー50件、スモール200件、チーム300件、ビジネス2,000件、エンタープライズ5,000件です。RESERVAはフリー50件、ブルー200件、シルバー500件、ゴールド1,000件、エンタープライズ2,000件、スイート4,000件。件数が伸びると月額が一段上がるので、成長後の件数で試算しておくと安心です。
- 2
予約件数を超えたときの追加料金
STORES予約の公式料金ページには、各有料プランの月間予約件数を超える場合に50件ごとに1,078円(税込)の予約手数料で追加できる旨が記載されています。上限をわずかに超える月がある場合は、プランを上げるより追加したほうが安いこともあります。
- 3
年間契約と月払いの差
3サービスとも年間契約・年払いのほうが月あたりの単価が下がります。RESERVAのブルーは年払3,850円/月払5,500円、シルバーは年払6,600円/月払8,800円。ShopifyのBasicは年払3,650円/月払4,850円です。1年続ける前提なら年払いが有利ですが、途中解約の扱いは各社で確認してください。
- 4
カードブランドごとの料率差
Shopifyは国内カードとAmexで料率が分かれています(Basicなら3.55%と3.9%)。Amex決済の比率が高い業態では、平均料率が表記より上がります。
- 5
振込手数料・入金サイクル
売上の入金タイミングや振込手数料は、公式料金ページだけでは判断できないことが多い項目です。キャッシュフローに影響するので、契約前に各サービスへ直接確認することをおすすめします。本記事では公式ページで確認できなかったため、数字は載せていません。
無料プランでどこまでできるかを先に確認したい方は 予約システムは無料と有料で何が違う? もあわせてどうぞ。
各サービスが向いているのはどんな事業者?
コスト以外の性格の違いも整理しておきます。どれが優れているという話ではなく、事業の形に合うかどうかです。
- 1
STORES予約が合うケース
予約を軸に運用したい方。スタンダードプランに加入すれば料率3.3%〜と、今回比較した中では最も低い水準です。フリープランから始めて、件数が増えたら有料プランへ、という段階的な移行がしやすい設計になっています。
- 2
RESERVAが合うケース
月額を抑えたい方。ブループランは年払で月額3,850円と、200件対応のプランとしては手が届きやすい価格です。月商が小さいうちはトータルコストでも最安になります。予約件数の刻みが6段階と細かいので、規模に合わせて選びやすいのも特徴です。
- 3
Shopifyが合うケース
予約と物販を同じサイトでやりたい方。サロン専売品、回数券、ギフトカードを1つのカートで販売でき、顧客データも一元化されます。Shopify自体の月額が円建てなので、為替を気にせず固定費を見積もれるのも実務上は楽です。
Shopifyで予約を受けるにはアプリが必要です。選択肢の全体像は Shopify予約アプリ5つを開発者が比較 にまとめています。
Shopifyペイメントは手数料の面で何が有利?

Shopifyで外部の決済サービスを使うと、カード会社の手数料とは別にShopify側の取引手数料がかかります。公式料金ページの表記はBasic 2%/Grow 1%/Advanced 0.6%です。Shopifyペイメントを使えばこの取引手数料は0円になり、コストはカード決済手数料だけになります。
Basicプランの場合、国内カードとJCBが3.55%、Amexが3.9%と表記されています。Amexの利用比率が高いと実効料率は上がるため、客層によっては表記どおりにならない点は押さえておいてください。
Shopifyの日本向け料金は円建てで表記されています(Basicは年払3,650円/月払4,850円)。為替の影響を受けるのは、米ドル建てで課金されるアプリの月額だけです。
Grow 3.4%、Advanced 3.25%と、上位プランほど料率が下がります。ただし前述のとおり、料率だけを理由にプランを上げても元は取れません。分岐点はBasic→Growで月商約430万円です。
よくある質問
今の月商と月間予約件数の2つです。この2つが決まれば、各サービスの公式料金ページから「その件数に対応するプランの月額×12 + 年商×料率」を計算するだけで比較できます。料率の順位だけ見て決めると、月商50万円前後の規模では判断を誤ります。
決済手数料の影響は小さくなります。ただし事前決済には無断キャンセルを減らす効果があるため、手数料をキャンセル対策のコストとして見る考え方もあります。月商50万円・料率3.55%なら年間21.3万円ですが、これが無断キャンセルの損失を下回るなら合理的な支出です。
公式料金ページには「スタンダードプラン加入の場合3.3%〜(中小特別料率適用時)」と記載されています。スタンダードプランは月額3,300円(税込)です。「〜」付きの下限値なので、実際に適用される料率は申し込み時にSTORESへ直接確認してください。
Shopify本体の月額は日本向け料金ページで円建てに表記されています(Basic年払3,650円/月払4,850円)。ドル建てなのはアプリの月額です。本記事ではまるっと予約のGrowth(49.99ドル)を1ドル=155円として概算しています。
プラン変更や解約の条件はサービスごとに異なるため、年間契約の中途解約の扱いを含めて各社に確認してください。技術的な負担としては、顧客データの移行と予約ページURLの変更が発生します。STORES予約からの移行手順は別記事にまとめています。
STORES予約の公式料金ページには、各有料プランの月間予約件数を超える場合、50件ごとに1,078円(税込)の予約手数料で追加できる旨が記載されています。他社の扱いは公式ページで明示されていないことがあるため、繁忙期に上限を超えそうな場合は事前に確認しておくと安心です。
まとめ:RESERVAの手数料比較は3要素で見る
月額基本料・決済手数料・予約件数の上限。この3つを自分の売上規模に当てはめて計算すれば、どのサービスが安いかは10分で出ます。料率の順位表だけでは決まりません。
- 月商50万円前後 → 3サービスの年間差は約1.5万円。コストより使い勝手で選ぶ
- 月商100万円前後 → 年間差は約8.1万円。料率が効き始めるので月額とのバランスを見る
- 月商200万円以上 → 年間差は約27.3万円。料率の低いサービスを優先する価値がある
- 物販も同じサイトで売るなら、予約システムの手数料比較とは別軸でShopifyを検討する
決済手数料は請求書に「手数料」として並ぶわけではなく、入金額から静かに引かれていくコストです。だからこそ見落とされやすく、気づいたときには年間で数十万円になっています。売上が一段伸びたタイミングで、一度この3要素を計算し直してみてください。
予約システムの機能面での比較は、以下の記事で詳しくまとめています。
STORES予約からの乗り換えを検討している方はこちらもどうぞ。
→ STORES予約からShopify+まるっと予約に移行する手順
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