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Pepinby SHIN
EC運営2026-04-032026-05-056分で読めます
ゴールデンウィークセール販促

ShopifyのGW商戦は「2週間前の予告告知」で売上1.2〜1.5倍 — データで読む準備チェックリスト

ShopifyのGW商戦は「2週間前の予告告知」で売上1.2〜1.5倍 — データで読む準備チェックリスト
ゴールデンウィークの買い物イメージ

ゴールデンウィーク(GW)は、ECにとって読みづらい商戦期です。「連休中は外出するからECは沈む」と言われる一方で、連休前の駆け込みと連休後半の「おうち時間」需要を取り込めるストアは、通常月の1.2〜1.5倍まで売上を伸ばします。差を生むのは派手な施策ではなく、 準備の早さと優先順位 です。

わたしは2026年3月にShopifyアプリ開発者として独立しましたが、それ以前の職場でEC運営に関わっていた頃から、GWのデータは毎年見続けてきました。今年もGW直前のいま、過去データと2025年の最新調査を突き合わせて、 「やるべきこと」と「やらなくていいこと」 を整理しておきます。

GW商戦の核心は「告知の前倒し」「価格切替の自動化」「売れ筋の可視化」の3点。施策の派手さより、4月25日までに仕込みを終えているかが売上の8割を決めます。

GW商戦のEC市場、データはどう動いているのか

まず、市場全体の温度感を数字で押さえておきます。

26.1兆円

国内BtoC-EC市場規模

up

9.8%

EC化率(物販)

up

35%

GW前後にアパレル購入予定

up

3.5万円

GW平均予算(旅行含む)

neutral

出典:経済産業省「令和6年度電子商取引に関する市場調査」Criteo 2025年GW消費動向レポート

国内のEC市場は2024年に26.1兆円まで拡大し、EC化率も9.8%まで上がりました。GW単独で見ても、アパレルのGW前購入意向は前年比+8ポイント、GW前後では35%に達しています。「連休だからECは売れない」というのは、もはや古いイメージです。

GW期間のEC、本当に売上は落ちるのか?

「連休中は外出する人が多いからECは沈むのでは」という疑問への答えは、 「タイミング次第」 です。

出典:購買行動の傾向を整理した ネットショップ担当者フォーラム「休日にECを利用する」レポート を元に、わたしの過去運営データから指数化

ポイントは2つ。

  1. 連休前日と連休最終日夜が突出して伸びる 。「忘れ物の駆け込み」「連休明けに備えた日用品買い」が重なるためです。
  2. 連休中盤の夜(おうち時間帯)も底堅い 。日中は外出していても、夜は家でスマホを触る人が多い。

つまり「GW中ずっと売れる」のではなく、 山が3つある イメージで施策を組むのが正解です。

データが語るGWで効く施策トップ3

過去のGW施策のうち、売上寄与が大きかったものを並べると、優先順位がはっきり見えてきます。

注目すべきは 「告知」と「ランキング表示」がセール本体より効いている こと。これは、GW中にストアを訪れる人の多くが「初訪問」だからです。

GW流入は新規比率が上がります。新規ユーザーは「このストアで何が売れているのか」を知りたい。だからランキング表示や売れ筋訴求が、ベタなセール訴求よりCVRを押し上げます。

施策1. 2週間前からの予告告知

施策のなかで最も寄与が大きいのが、 2週間前からの予告告知 です。

  1. 01

    2週間前:ティザー

    「GWに何かやります」の匂わせ投稿で期待感を仕込む
  2. 02

    1週間前:詳細告知

    セール内容・期間・対象商品を具体的に告知。メルマガ第1弾を配信
  3. 03

    当日:開始アナウンス

    「本日スタート!」でアクセスを集中させる
  4. 04

    最終日:ラストリマインド

    「残り24時間」で駆け込み購入を促す

Shopify公式も、メールマーケティングの平均ROIを高い水準と紹介しています(Shopify公式ヘルプ:メールマーケティング)。連休直前の駆け込み層を取り逃がさないために、メルマガ・LINE・SNSの3チャネルで時系列に告知を組みましょう。

施策2. 自動ディスカウントで価格切替を仕込む

セール価格の手動切替は事故のもとです。Shopifyの自動ディスカウントなら、開始日と終了日を入れておくだけで価格が切り替わります。

  1. 1

    セールの期間と割引率を決める

    GWの推奨期間は4月25日〜5月6日前後。割引率は10〜20%が相場です。新規顧客獲得が目的なら15%前後、在庫処分なら20〜25%が目安。
  2. 2

    Shopifyの自動ディスカウントを設定する

    管理画面の「ディスカウント」から自動ディスカウントを作成し、開始日と終了日を必ず指定。終了日忘れで割引が続く事故を防げます。
  3. 3

    セール対象商品を選定する

    全商品一律より「GWおすすめセレクション」コレクションのほうが効果的。在庫を多めに抱える商品や季節性の高い商品を優先しましょう。

自動ディスカウントはコード入力不要なので、カート放棄の防止にもつながります。設定方法は Shopify公式ヘルプ:自動ディスカウント を参照してください。

施策3. 売れ筋ランキングで初訪問者を口説く

データダッシュボードのイメージ

GW期間中の流入は、ふだんよりも新規ユーザーの比率が上がります。 「初訪問の人に、このストアの売れ筋を一目で見せられるか」 が勝負の分かれ目です。

売上ランキング表示

ストア内の売れ筋商品をランキング形式で表示する機能。初訪問者に「人気商品」を直感的に伝えられるため、回遊率と購入率の向上に効果的です。社会的証明(みんな買っている)が購入の後押しになります。

わたしの過去の運営経験でも、ランキング表示を導入した直後のGWでは、セール期間中のCVRが目に見えて改善しました。「他の人も買っている」というシグナルは、購入を迷う新規顧客の最後の一押しになります。

補助施策:客単価を底上げする送料無料ライン

メイン3施策に加えて、 「〇〇円以上で送料無料」 の設定は客単価を押し上げる補助施策として有効です。

送料無料なし
平均注文単価がそのまま
カート放棄率が高くなりがち
条件付き送料無料
「あと少しで送料無料」の心理で追加購入が発生
平均注文単価が10〜15%アップする傾向

ポイントは、送料無料ラインを 現在の平均注文単価の1.2〜1.5倍 に設定すること。平均単価が4,000円なら、5,000〜6,000円あたりが目安です。

予約・体験販売を扱うストアへ

GWは「モノを買う」だけでなく、 来店予約・体験予約・サービス予約 も大きく伸びる時期です。とくに飲食・サロン・体験ギフトを扱うショップでは、連休中の予約枠の取り合いが起きます。

GW中に予約機能をShopifyに後付けしたい方は、わたしが開発した まるっと予約 も選択肢に入れてください。無料プランは月5件まで使えるので、GWのテスト運用にちょうどいいと思います(使い込んでから有料プランの検討で十分です)。

GW準備のスケジュール、いつ何をするか

逆算するとやることはシンプルです。GW直前のいま、 どのフェーズにいるか だけ確認してください。

  1. 1

    2週間前(〜4月15日)

    セール対象商品と割引率の決定。GWバナーの制作。メルマガ配信スケジュールの策定。在庫の確認と追加発注。
  2. 2

    1週間前(〜4月22日)

    Shopify自動ディスカウント設定。ストアのビジュアル更新(バナー差し替え・コレクション作成)。SNSティザー投稿開始。メルマガ第1弾(予告)配信。
  3. 3

    直前(4月23日〜28日)

    メルマガ第2弾(詳細告知)配信。LINE配信予約。ランキング表示の最終確認。FAQ・配送情報の更新。
  4. 4

    GW期間中(4月29日〜5月6日)

    セール開始のSNS投稿・メルマガ配信。毎日の売上・在庫チェック。売り切れ商品の差し替え対応。最終日のラストリマインド配信。

公開直前チェックリスト

GWセールを公開する前に、最低限ここだけは見ておきたい項目です。

  • トップページのバナーをGWセール仕様に差し替えた
  • 「GW限定」「5月6日まで」など期限を明記した
  • セール対象コレクションへの導線を目立つ位置に置いた
  • 商品ページにセール価格と通常価格を併記した
  • 自動ディスカウントの開始日・終了日を再確認した
  • 送料無料ラインを平均単価の1.2〜1.5倍で設定した
  • 売れ筋ランキングまたは「人気商品」セクションを設置した
  • 連休中の発送ポリシーをFAQ・お知らせに明記した

GW商戦でやりがちな失敗

「とにかく売りたい」と30%、40%と割引率を上げすぎると、売上は立っても利益が残りません。GW商戦の目的が「新規顧客獲得」なのか「在庫処分」なのか、目的を明確にしてから割引率を決めましょう。新規獲得目的なら10〜15%で十分です。

準備が間に合わず、セール当日に慌てて告知するパターン。SNSもメルマガも当日では遅いです。最低でも1週間前から告知を始めないと、お客さまの予定にストアが入り込めません。データ上も、2週間前告知ありとなしで売上は1.5倍近く違います。

GWセールで獲得した新規顧客に、その後何もアクションしないのは大きな機会損失です。セール終了後1週間以内にサンクスメールや次回使えるクーポンを送りましょう。リピート率は最初の30日で決まります。

GW中の問い合わせ対応をスタッフ間で取り決めていないと、返信が遅れてクレームに発展します。「連休中の問い合わせは5月7日以降の返信」など、ストア内とサンクスメールで明示するだけでトラブルが激減します。

予約系の商品をスプレッドシートで管理していると、GWのピーク時に必ずダブルブッキングが起きます。Shopifyに予約機能を後付けできるアプリを使えば、枠管理は自動化できます。たとえば まるっと予約 は無料プランで月5件まで使えるので、GW前のテスト導入にも向いています。

まとめ:GW商戦は「準備が8割」

GW商戦で結果を出すストアと出さないストアの差は、施策の派手さではなく 準備の早さ にあります。データで見ても、2週間前告知・自動ディスカウント・ランキング表示の3点で売上の大半が決まります。

連休まであと数日。いまから動いても、ティザー投稿・メルマガ予告・ランキング設置の3つは間に合います。完璧を狙うより、 「8割の準備で公開する」 ほうが結果につながります。

なお、現在わたしが開発中の まるっと売上ランキング は、Shopifyストアに売れ筋ランキングをかんたんに表示できるアプリです。GWのような短期決戦では、訪問者に「いま何が売れているか」を見せることが購入率アップの近道になります。近日公開予定ですので、もう少しお待ちください。

この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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SHIN

この記事の執筆者

SHIN

Pepin代表、Webエンジニアとして10年以上の経歴を持ち、
Shopifyアプリ・ストア開発 / webサービス開発 / メディア運営などマルチに活動。