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Pepinby SHIN
Shopify2026-04-048分で読めます

How to Sell Alcohol on Shopify in Japan

How to Sell Alcohol on Shopify in Japan
お酒のネット販売イメージ

「自分のつくったお酒をネットで届けたい」「地元の酒蔵を応援しながらECで販売したい」。そんな思いでお酒のネット販売を調べはじめると、まず「免許」の壁にぶつかる方が多いのではないでしょうか。

食品ECと同じく許可まわりの準備が必要ですが、ステップを整理すれば決して難しくはありません。

約7,000億円
酒類ECの推定市場規模
コロナ禍以降、自宅飲み需要でオンライン購入が定着しました
3万円
免許取得時の登録免許税
申請自体は無料。免許交付時にのみ発生します

この記事では、Shopifyでお酒を販売するために知っておくべき 酒販免許の取り方年齢確認の導入方法 、そして 配送時の注意点 まで、実務レベルでまとめました。

お酒のネット販売に必要な免許

お酒をインターネットで販売するには、 通信販売酒類小売業免許 が必要です。この免許は、2つ以上の都道府県にまたがる消費者を対象に、カタログやWebサイトで酒類を販売する場合に求められます。

通信販売酒類小売業免許

インターネット、カタログ、チラシ等を通じて2つ以上の都道府県の消費者に酒類を販売するための免許です。販売場所の所轄税務署に申請し、審査を経て交付されます。

飲食店で提供するためのお酒は「飲食店営業許可」の範囲です。しかし、ボトルや缶のままお客様に販売(テイクアウト含む)する場合は、別途酒類販売業免許が必要になります。無免許での酒類販売は酒税法違反(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)にあたるため、必ず免許を取得してから販売を始めましょう。

免許の要件(4つの基準)

通信販売酒類小売業免許の審査では、以下4つの基準をすべて満たす必要があります。

人的要件
場所的要件
経営基礎要件
需給調整要件

出典:国税庁 - 通信販売酒類小売業免許申請の手引

国産酒と輸入酒で異なるルール

通信販売酒類小売業免許で販売できるお酒には、国産酒と輸入酒で大きな違いがあります。

区分販売条件必要な書類
国産酒製造者の 年間課税移出数量がすべての品目で3,000kl未満 であること製造者から「課税移出数量証明書」を取得
輸入酒制限なし。大手メーカーの輸入酒も販売可能輸入酒類卸売業者との取引関係を証明する書類

年間3,000キロリットルは、一升瓶に換算すると約166万本に相当します。大手メーカー(アサヒ、キリン、サントリーなど)の主要銘柄はこの基準を大きく超えるため、通信販売免許では国産大手の商品は販売できません。地酒、クラフトビール、小規模ワイナリーの商品が主な対象になります。

出典:お酒免許ドットコム - 課税移出数量証明書について

免許取得までの流れ

免許の申請から交付まで、おおむね2か月ほどかかります。開業スケジュールには余裕を持っておきましょう。

書類手続きのイメージ
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    税務署に事前相談する

    販売場所を所轄する税務署の酒類指導官に事前相談します。販売したい酒類の品目、販売方法(自社ECサイト)、事業計画を伝えましょう。相談は予約制の場合が多いので、電話で日程を確認してください。
  2. 2

    必要書類を準備する

    申請書、販売業免許申請書次葉、事業の概要説明書、ECサイトの構成案、資金計画書、住民票、納税証明書などを揃えます。法人の場合は登記簿謄本や直近3期分の決算書も必要です。
  3. 3

    国産酒を扱う場合は課税移出数量証明書を取得する

    販売したい国産酒の製造者(酒蔵やブルワリー)に連絡し、「課税移出数量証明書」を発行してもらいます。この証明書で、製造者の年間出荷量が3,000kl未満であることを税務署に示します。
  4. 4

    申請書を税務署に提出する

    必要書類一式を所轄税務署に提出します。e-Taxでも提出可能です。申請手数料は無料です。
  5. 5

    審査(約2か月)

    税務署の酒類指導官が書類を審査します。不備があれば補正を求められます。補正期間は審査期間に含まれないため、スムーズに対応しましょう。
  6. 6

    免許交付・登録免許税の納付

    審査を通過すると免許が交付されます。交付時に登録免許税として3万円を納付します。

出典:国税庁 - 酒類の販売業免許の申請

申請に必要な主な書類

  • 酒類販売業免許申請書
  • 販売業免許申請書次葉(1〜6)
  • ECサイトの構成案(トップページ、商品ページ、年齢確認の画面イメージ)
  • 通信販売における表示についての書面
  • 資金・設備・販売見込みに関する説明書
  • 住民票の写し(法人の場合は登記簿謄本)
  • 申請者の履歴書
  • 直近3期分の決算書(法人の場合)
  • 納税証明書(国税・地方税の未納がないことを証明)
  • 土地・建物の登記簿謄本または賃貸借契約書の写し
  • 課税移出数量証明書(国産酒を扱う場合)

申請書類のなかでも特に重要なのが ECサイトの構成案 です。トップページ、商品ページ、年齢確認画面のワイヤーフレームを用意する必要があります。免許申請の段階ではShopifyストアを完成させる必要はなく、画面構成のイメージ図で問題ありません。

Shopifyストアの構築手順

免許が交付されたら(あるいは申請と並行して)、Shopifyでストアを構築していきましょう。

ECサイト構築のイメージ
  1. 1

    Shopifyアカウントを作成する

    まずは Shopify公式サイト から無料体験に登録します。ベーシックプラン(月額4,850円)で十分スタートできます。
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    年齢確認機能を導入する

    酒類販売では年齢確認が必須です。Shopifyアプリを使って、20歳以上であることを確認する仕組みを設置します(詳細は次のセクションで解説します)。
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    商品を登録する

    商品名、説明文、価格、写真に加え、酒類ならではの情報(品目、アルコール度数、内容量、原材料、製造者名)を商品説明に記載します。
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    法的ページを整備する

    特定商取引法に基づく表記に加え、酒類販売特有の記載(販売管理者の氏名、免許番号、「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています」の注意文言など)を掲載します。
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    配送設定を行う

    酒類は割れ物です。梱包方法や配送業者の選定、送料設定を行います。
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    テスト注文をして公開する

    購入フローを一通り確認したら、ストアを公開して販売開始です。

→ Shopifyの始め方を詳しく見る

年齢確認の導入方法

酒類のネット販売では、 20歳未満への販売を防止する措置 が法律で義務づけられています。Shopifyでは年齢確認アプリを使って対応するのが一般的です。

年齢確認の実装パターン

パターン内容メリットデメリット
サイトアクセス時のポップアップサイト訪問時に「20歳以上ですか?」と表示全訪問者に確認できるUXへの影響がある
カートページのチェックボックスカートページで「20歳以上であることを確認します」にチェック購入直前で確認でき、離脱が少ない商品ページでは確認されない
生年月日入力方式生年月日を入力させて年齢を自動判定確認精度が高い入力の手間がかかる

おすすめの年齢確認アプリ

アプリ名料金特徴
年齢確認サポーター月額$5.99〜日本語対応。カートページでの年齢確認テキスト・ポップアップ表示。商品ごとに異なる年齢制限を設定可能
シンプル生年月日に応じた年齢確認月額$6.99生年月日入力で年齢確認。商品ごとに柔軟な年齢制限設定が可能
Age Verification(MF Age)無料プランあり英語ベースだがシンプルな設計。ポップアップ型の年齢確認を手軽に導入可能

酒販免許の審査では「年齢確認をどう行うか」を説明する必要があります。免許申請時のECサイト構成案に、年齢確認の画面イメージを含めておくとスムーズです。カートページでのチェックボックス方式は、多くの酒類ECストアで採用されている実績のある方法です。

商品ページに記載すべき項目

酒類をネットで販売する際は、商品ページに法律で義務づけられた表示事項を記載する必要があります。

  • 品目(日本酒、ビール、ワイン、焼酎など)
  • 商品名(銘柄名)
  • 製造者の名称と所在地
  • 内容量
  • アルコール分(度数)
  • 原材料名
  • 価格(税込み)
  • 「20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています」の文言
  • 「20歳未満の者に対しては酒類を販売しません」の文言

「未成年者の飲酒は法律で禁止されています」という文言は、2022年4月の民法改正により成年年齢が18歳に引き下げられた影響で「 20歳未満 」と年齢を明記する表現が推奨されています。「未成年」だけでは18歳・19歳への販売が許容されると誤解される可能性があるため注意しましょう。飲酒可能年齢は引き続き20歳以上です。

出典:国税庁 - 酒類の販売業免許関係FAQ

配送時の注意点

お酒の配送では、通常の商品にはない注意点がいくつかあります。

配送トラックのイメージ
  1. 01

    割れ物対策を徹底する

    瓶入りのお酒は破損リスクが高いです。専用のワイン箱、瓶用の仕切りダンボール、エアクッションなどを使い、配送時に瓶同士がぶつからないようにしましょう。
  2. 02

    配送伝票に「割れ物注意」を明記する

    ヤマト運輸や佐川急便では「ワレモノ」指定ができます。配送時の取り扱い注意を明確にしておきましょう。
  3. 03

    温度管理が必要な酒類はクール便を使う

    生酒や一部のクラフトビールなど、冷蔵保管が必要なお酒はクール便(冷蔵便)で配送します。Shopifyの配送プロファイルを分けて、常温便とクール便の送料を個別に設定しましょう。
  4. 04

    夏場の品質劣化に気をつける

    ワインや日本酒は高温で品質が劣化します。6〜9月はクール便の利用を検討するか、商品ページで「夏季はクール便でお届けします(追加送料あり)」と案内しましょう。
  5. 05

    離島・一部地域への配送可否を明記する

    離島や沖縄への配送は、クール便が利用できないケースや送料が大幅に変わるケースがあります。配送不可エリアや追加送料がある場合は、あらかじめ明記しておきましょう。

配送コストの目安

酒類の配送コストは重量とサイズに大きく左右されます。送料設定の参考にしてください。

内容配送方法目安(関東圏内)
ワイン1本(750ml)常温宅急便60サイズ約930円
日本酒一升瓶1本常温宅急便80サイズ約1,170円
ビール6本セット常温宅急便80サイズ約1,170円
ワイン1本(冷蔵)クール便60サイズ約1,150円(+220円)

お酒のECストアでは「〇〇円以上で送料無料」の設定が購入単価アップに効果的です。Shopifyの管理画面 設定 → 配送と配達 から、金額ベースの送料無料ラインを設定できます。ワインなら「6本以上で送料無料」のような本数ベースの設定も効果があります。

→ Shopifyの送料設定を詳しく見る

酒類ECストアで活用したいShopifyアプリ

酒類ECの運営を効率化するために、入れておくと便利なアプリを紹介します。

カテゴリアプリ特徴
年齢確認年齢確認サポーターカートページで年齢確認を実施。商品ごとに異なる年齢制限を設定可能
定期購入定期購買(Huckleberry)日本語対応のサブスクアプリ。「毎月届く日本酒定期便」などを構築できます
レビューJudge.me無料プランあり。写真レビューでお酒のラベルや飲用シーンを共有してもらえます
配送Ship&co送り状の自動発行。ヤマト・佐川・日本郵便に対応。追跡番号の自動同期も可能
ギフトAll in giftのし・ラッピング・メッセージカードに対応。お酒はギフト需要が高いため重宝します

酒類販売のメリット・デメリット

Shopifyで酒類ECを始める前に、メリットとデメリットを把握しておきましょう。

メリット
客単価が高い。ワインセットや日本酒の飲み比べセットで1万円以上の注文も珍しくない
リピート率が高い。気に入ったお酒を定期的に購入するファンがつきやすい
ギフト需要がある。お歳暮、お中元、父の日など季節イベントで売上が伸びやすい
ストーリーで差別化しやすい。酒蔵の想い、造り手の顔、土地の風土で独自のブランドが作れる
デメリット
免許取得に時間がかかる(申請から約2か月)
国産大手メーカーの商品は通信販売免許では扱えない
割れ物のため梱包・配送コストが高い
年齢確認や法的表示など、コンプライアンス対応が多い

よくある質問

はい、個人でも取得できます。個人事業主として申請する場合は、本人の住民票、履歴書、確定申告書の写し(直近3年分)などが必要です。法人でなければいけないという要件はありません。

一般酒類小売業免許は、店頭での販売や同一都道府県内への配送を想定した免許です。2つ以上の都道府県にまたがるネット販売を行う場合は、通信販売酒類小売業免許の追加取得が必要です。ただし、販売先が同一都道府県内に限定される場合は一般免許のみで対応できます。

免許の要件を満たせばプラットフォームは問いません。ただし、Shopifyは年齢確認アプリの選択肢が豊富で、配送プロファイルによる送料の細かい制御ができるため、酒類ECとの相性が良いです。

ふるさと納税の返礼品として自治体を通じて提供する場合、酒類販売業免許は原則不要です。ただし、運用方法によっては免許が必要になるケースもあるため、所轄税務署に事前確認することをおすすめします。

海外への酒類の輸出には「酒類の輸出に関する届出」が別途必要です。また、相手国の酒類輸入規制も遵守する必要があります。国によってアルコール度数や容量の制限、ラベル表示の要件が異なるため、事前調査が必須です。

まとめ

Shopifyでの酒類販売は、免許取得や年齢確認など通常のECにはないハードルがありますが、そのぶん参入障壁がライバルにも同じようにかかります。しっかり準備すれば、小さな酒蔵やワイナリーでも全国のお客様にお酒を届けられる仕組みがつくれます。

  • 通信販売酒類小売業免許を所轄税務署で取得する
  • 国産酒を扱う場合は課税移出数量証明書を製造者から入手する
  • Shopifyで年齢確認アプリを導入する
  • 商品ページに品目・度数・20歳未満への販売防止文言を記載する
  • 割れ物対策と温度管理を考慮した配送設定を行う
  • 特定商取引法に基づく表記と酒類販売特有の法的表示を整備する

お酒のECは、客単価が高くリピーターもつきやすいジャンルです。造り手のストーリーや土地の個性を伝えるコンテンツと組み合わせれば、ファンと長く付き合えるストアに育てていけます。

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この記事はShopify予約アプリ「まるっと予約」の開発元であるPepinが執筆しています。

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